審査会
更新
剣道六段審査会(東京)
- 開催日:
- 2021年11月20日(土)
- 会場名:
- エスフォルタアリーナ八王子
審査員の寸評(実技)
コロナ感染者は減少傾向にあるものの今後の感染拡大警戒のため感染対策を継続しながらの審査のなか見事に合格されました皆様には心からお祝いを申し上げます。今回も高齢者および女性の技術的力量をどう評価するか認識を共有する事項の確認がなされ、有効打突・勝負の歩合重視のみの評価ではなく「理合」、「風格・品位」について総合的に判断する。年齢を重ねるごとに体力や筋力の衰えを補うため、様々な努力を積み重ね、それぞれ持ち前の攻め口、機会のとらえ方、また、体さばきやしなやかな身のこなし等を持ち味として評価することをもとに行われた審査結果は、高齢者・女性の合格率が上がり大変良い結果でした、更なるご精進を祈念いたします。
審査員の寸評(剣道形)
最近剣道形のレベルが向上してきました。コロナ禍で稽古が思うように出来ないのでその分形の稽古をしたとの声を多く聞きました。その結果が出たものと思います。しかし内容については一部をのぞいて作法・動作のみで攻防の理合は修錬されていないようでした。これは現在の形審査の基準が六・七段も主に作法・動作の習得度で判定していることが原因の一つと思いますが、高段者は、形についての意義・必要性をしっかり認識し、理合に則って修錬を積み重ねることが大切です。
形修錬で大切なのは、「気」、「間」です。「先の気位」で進み、間合に接するや「先の気位と気勢」をもって「気争い」を行い、攻め勝って「気力」をもって一刀両断にし、縁を切らずに充実した「気位」をもって残心を示す。形の始めから終わりまで充実した「気力・気迫」をもって実施することが大切です。技は「気」から発するものです。これらは竹刀剣道の理合と全く一致するものです。さらに体力と技は、加齢と共に低下していきますが、「気」はそれに関係なく低下せず修錬により練り上げることができるのです。又、形では色々な場面での「間合」を知ることが出来、「気」と「間合」を修得することにより、高齢になっても壮者を相手に道を楽しむことができるようになるのです。
形修錬するにあたっての注意事項が、剣道形制定の主査としてかかわった高野佐三郎先生著「剣道」の中に次のように書かれております。
「形を演ずるに当りては充分に真剣対敵の気合を込め、寸毫の油断なく、一呼吸と雖も苟もせず、剣道の法則に従い確実に演錬すべし、形に重んずべきは単に其動作のみならず実に其精神にして気合充実せず精神慎重を欠かば如何に軽妙に之を演ずるとも一の舞踊、体操に過ぎざるのみ」
以上、右参考として修錬されますよう祈念いたします。
行事概要
- 行事名
- 剣道六段審査会(東京)
- 開催日
- 2021年11月20日(土)
- 会場名
-
エスフォルタアリーナ八王子
〒193-0941 東京都八王子市狭間町1453-1
京王高尾線-狭間駅下車、徒歩5分