審査会
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杖道七段審査会(東京)
- 開催日:
- 2015年01月16日(金)
- 会場名:
- 江戸川区スポーツセンター
審査員の寸評(実技)
1月16日、東京都江戸川区スポーツセンターにて杖道六段、七段の審査会が行われました。審査員研修会において椎屋光男杖道委員長より、研修資料を基に審査員の心構えとして「自分に厳しく」「公正に見る目」「良識ある判断力」をもって当たること、また解説書、審査規則および審査上の着眼点に沿って、これからの杖道の将来を見据えた審査を、との訓令のもと気を引き締め審査に臨みました。
六段受審者38名、七段受審者31名。審査指定技は、六段が全日本剣道連盟杖道形六本目(物見)~十一本目(乱留)の六本。七段は七本目(霞)~十二本目(乱合)の六本で行われました。
結果としては六段14名合格(36・8%)七段5名合格(16・1%)でした。前回(H26・8)より若干下回りましたが、合格された方々にはおめでとうと心からお祝いを申し上げます。
さて、全体を見た感想として基本的なことを少し述べます。
受審者の方々は「全剣連杖道」の講習会を受け、解説書を熟読し、また十分稽古を積んできたと思いますが、解説書内容、講習会内容をよく理解しているのかと思われる所が多々見受けられます。
演武順序等はよく理解していると思いますが、特に六本目、審査上の着眼点には「杖を大きく回して小手を打っているか」と記されています。また講習会において、「太刀は斬りなさい。杖は斬られなさい」言われます。が、言葉の意味をかみ砕いて本質を理解することが大切ではないでしょうか。また、「大きく」がどのように形の中に効果を与えるのか、講師は何故そこの所を強調するのかを理解して稽古をしてもらいたいと思います。
六・七段の段位付与基準の中には、「精義に錬達し、技倆優秀なる者(六段)」「精義に熟達し、技倆秀逸なる者(七段)」とあります。
私なりの解釈では共に、「精義に錬達し」また「熟達し」とあるのは道理や意味を十分研究(極め)し、技を知った素晴らしい者(一段と優れた者)だと考えています。
杖道は形武道です。ですが、形をカタチとして演じたのでは技倆とはならないのではないでしょうか。形の中においては、その一動作、一動作が「技」につながるものと思い、その一動作、一動作が基本にあることを理解していただきたいものと思います。カタチ合わせの稽古では意味・道理の理解不足となり、真の杖道の極めにはなりません。「形(かたち)」には心はなく、稽古をすることにより「心」を吹き込み「命」を与えることとなり、それは「技」となって表れ「真の姿」となり、審査員の目に届くものと思います。
再度、挑戦される方、これから審査に挑む方、解説書に記されていることは当然ですが、「形(かた)ということ」「技ということ」「姿ということ」の意味を念頭において少し稽古方法を変えて審査に挑んでみてはどうでしょうか。期待しています。
行事概要
- 行事名
- 杖道七段審査会(東京)
- 開催日
- 2015年01月16日(金)
- 会場名
-
江戸川区スポーツセンター
〒134-0088 東京都江戸川区西葛西4-2-20
東京メトロ東西線 西葛西駅下車 徒歩6分JR新小岩駅南口から都バス「小島経由・西葛西行き」西葛西駅下車 徒歩6分