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大会のみどころ―北海道連覇なるか 平成を締めくくるのは…
- 行事名:
- 第67回 全日本都道府県対抗剣道優勝大会
- 開催日:
- 2019年04月29日(月)
- 会場名:
- エディオンアリーナ大阪
戦後、わが国の独立が回復した直後、昭和27年(1952)10月に本連盟が設立されるが、発足後、一番最初に開催されたのが本大会である。
第1回大会が京都「武徳殿」で開催されたのが昭和28年5月。以来、一度も休止することなく執り行われ、本年で67回目を迎える。
今大会の選手構成を見ると、なんと平成生まれが過半、175名/329名(53%)を占めることとなった。まさに平成の最後を飾るにふさわしい大会といえよう。
ちなみに第1回大会のプログラムを繙けば、やはり戦後7年間に及んだ占領下、空白期の影響が大きく、昭和生まれの選手はごく僅か、ほとんどが大正生まれで占められている。それどころか副将や大将には生年明治の選手が少なからず配されており、隔世の感ひとしおである。
その後、回数を重ねる毎に選手の主力は昭和生まれへと変遷を遂げるが、今大会に至っては遂に平成生まれへと代を明け渡すこととなった。
そしてこの大会が終わった翌々日には、新元号「令和」の時代を迎える。
この時代の変わり目、果たしていずれが平成を締めくくるのか。
組み合わせをみると、第1ブロックは、まず昨年優勝の北海道が最上に位置し、その立役者、栄花が今年も健在で連覇を狙う。それをくい止めるのは竹下を擁する大分か。昨年連覇を目指しながら2回戦で敗退した東京は大将の岡本を残し、新たに村瀬・竹ノ内等が加わり王座奪還にかける。昨年の国体開催の福井は林田・堀江を柱に、地力を有する兵庫は大将に佐藤を据え形勢をうかがう。
第2ブロック、熊本は平成元年の第37回大会で優勝を飾るが、その先鋒であった今村了介が今大会では監督となり采配をふるう。選抜高校野球の東邦高にならい平成の最初と最後を飾りたいところ。それを阻止すべく岡山-静岡の1回戦が接戦模様。上は新鋭村上に期待を寄せる愛媛、埼玉は昨年1回戦敗退の屈辱を晴らすべく新たに松を起用、京都は満を持して登壇する工藤を要に鎬を削る。
第3ブロック、大阪は村上・土谷を軸に第57回大会以来遠ざかっている優勝に向けチーム一丸で挑む。まずは初戦で対する千葉が強敵。昨年3位の広島は、福居・嶌村・奥森の3強を残存させ更なる上位を狙う。
第4ブロック、昨年2位の茨城は敢闘賞に輝いた矢口を残すほかメンバー一新、松﨑・鍋山の活躍に注目したい。上方では愛知と福岡が有力。実力がありながらもこのところ振るわない神奈川、昨年8強に涙を呑んだ鹿児島の踏ん張りに期待がかかる。
剣窓編集委員 真砂 威
*この記事は、月刊「剣窓」2019年5月号の記事をホームページ用に再編集して掲載しています。
*選手の氏名等は一部常用漢字に変更する場合があります。
*写真は前年度(第66回大会)のものです。