図 書
『現代剣道百家箴』
ホームページへの転載にあたり
広報・資料小委員会
『現代剣道百家箴』は、全日本剣道連盟創立20周年を記念して1972(昭和47)年に発行された図書です。
同書の序文には
全日本剣道連盟は本年創立20周年を迎えました。
これを記念して選抜八段戦、優秀団体表彰、物故剣士慰霊祭等の行事が行なわれましたが、この文集は、これら記念事業の一つとして企画されたもので、現在剣道界に於いて御活躍の先生方に、その修行上の体験、信条、座右の銘等後進の指針となるべき言葉をお寄せ頂いたのであります。
御寄稿の依頼は記念事業実行委員による、選考委員会に於いて範囲を定め、範士、現全剣連役員、学識経験者等百余名の方にお願い致しました。
御執筆の先生方は、大正、昭和初期の我が剣道の勃興期に修行された方々で、幾多の艱難に堪えた貴重な修行の経路と豊富な体験が示されて居ります。
この貴い体験録と、修行訓は、後に続く者の修行上稗益するところ大なるものがあると信じます。
玉稿を賜りました諸先生方に、衷心より深く謝意を表するものであります。
と記されています。
発行から1998(平成10)年まで全剣連刊行物として広く剣道愛好家へ頒布しておりましたが、絶版してから20年余りが経過し、いまでは入手困難な図書となっております。
そこで、広報・資料小委員会といたしましては、未だ収まらないコロナ禍にあって、思う存分に稽古ができない愛好家の皆様方に向けて、先人の貴重な体験をお伝えできればとの思いからホームページへの転載を企画いたしました。
―転載にあたっての編集方針―
- 原文にある漢字のルビや括弧内の説明に加え、読者の読みやすいよう必要に応じてそれぞれ補足した。
- 同様にかなはできる限り現代かなづかいに改めた。
- 明らかに誤字・脱字とみられるものは訂正した。
- Webブラウザで正しく表示されない恐れのある漢字は一部常用漢字に改めた。
- 寄稿者の称号段位、全剣連役職、学識経験者の肩書き等は、当時のママとした。
- 原文のなかには、今日の社会においては使用を憚られる表現や、稽古法や鍛錬法なども現在では推奨されないものも含まれているが、原文の趣意を大事にする観点と剣道の歴史の一部として遺すという趣旨から、そのまま掲載している。
これから約1年をかけ、百余名の寄稿文を転載して行く予定です。皆様方の剣道修行にお役立ていただければ幸いです。