審査会
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居合道七段審査会(東京)
- 開催日:
- 2012年11月17日(土)
- 会場名:
- 江戸川区スポーツセンター
審査員の寸評(実技)
東京都江戸川区スポーツセンターにおいて開催された中央審査会には、「六段」233名、「七段」120名という多数の方が挑戦され大変喜ばしい限りであります。審査員研修を行い、各位誇りと使命感をもって、お互いの意志統一を図り受審者の方々の修行過程を拝見すべく、大きな期待をもって臨みました。
指定技は三本目「受け流し」、六本目「諸手突き」、十本目「四方切り」の三本。この技はこれまでも全国大会や地区審査会に何度となく出題された技です。なぜなら技の細部において、未だ全国的に徹底されていない難しい技であるからです。受審者は、審査規則にあるように、各々受審資格は、それぞれの「修業年限を経た者」とあります。またさらに合格するには付与基準として、「それぞれ次の各号に該当する者」でなければなりません。
しかし、期待とは裏腹に、5年、6年という年数を、どのような稽古に費やしたのか。この三本の指定技の定められた重要部分が未だ徹底されてなく残念でした。中央講習会では、技はその人の修行の「錬度」によって、また技は足と体捌きによる刀法によって行うと、全国に伝達されたはずです。それが十分に理解されていない感が否めません。自身の居合は自らは見えません。今一度解説書を熟読し、解説にある定められた作法・要義・動作などについて、良く指導を受けることが大事です。居合道修行の心得に、「敵は眼前の心にあり、敵ありてなく、なくてあり、己が心に敵を看取り、我に加えんとする機に乗じて勝ちを制する事を学ぶべし」とあるように対敵の念を強く持ってこそ居合。このことをよく理解し、心に刻み、さらに技に命を吹き込んでこそ居合なのです。
自分自身のため、考えを新たにして研鑽を重ねて下さい。必ずや結果は出るはずです。技にはそれぞれ大切なポイントがあります。そこを理解し学ぶことが大事です。
三本目「受け流し」はなぜ抜き上げるのか。六本目「諸手突き」はなぜ抜き付けでなく抜き打ちなのか。なぜ引き抜きながらの受け流しに振りかぶるのか。十本目「四方切り」は、なぜ一重身に構えるのか。なぜ脇構えになりながらなのか。各々のポイントをしっかり指導を受け、良く理解した上で修錬して下さい。さすれば、技が見えて来ます。
合格された方も真価を問われるのはこれからです。さらに充実した中味の濃い修行を。残念な思いをされた方も次回には良き結果が出ますよう、より以上に研鑽されますことを希望し、寸評とします。
行事概要
- 行事名
- 居合道七段審査会(東京)
- 開催日
- 2012年11月17日(土)
- 会場名
-
江戸川区スポーツセンター
〒134-0088 東京都江戸川区西葛西4-2-20
東京メトロ東西線 西葛西駅下車 徒歩6分JR新小岩駅南口から都バス「小島経由・西葛西行き」西葛西駅下車 徒歩6分