審査会
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居合道七段審査会(東京)
- 開催日:
- 2015年11月07日(土)
- 会場名:
- 江戸川区スポーツセンター
審査員の寸評(実技)
平成27年11月7日(土)、標記審査会が東京都江戸川区スポーツセンターにおいて行われました。当日欠席者もあり、六段受審者は231名、七段受審者93名で前年度に比較して若干名の減少が見られました。審査に先立つ審査員研修会は、審査員の責務および審査主任の任務等について、ならびに受審者の段位に相応した修業の深さ、品位、風格をいかに見極めるかに重点を置いた内容で行われました。それを審査員全員が共通理解のもと審査に臨みました。
審査は抜き本数五本、古流二本の後、全剣連居合より三本を指定技として、今回は七・六段共に「四本目・柄当て」、「七本目・三方切り」、「十一本目・総切り」が出題され、審査は厳粛な雰囲気の中、熱気あふれる演武が行われました。
受審者の方々は日頃鍛錬された成果を、全身全霊を以て真剣勝負のつもりで演武されたことと思いますが、その結果、所々に感じられたことは、七・六段共に⑴四本目では柄頭が敵の水月に正確に当たっていない、左手の絞り込みが出来ていない。⑵七本目では「正面の敵を圧しながら刀を抜き出し」のところ、圧しながらの気が感じられない。⑶十一本目については、一刀目に左斜め面からあごまで切り下ろすが、あごまで切れていない。腰腹部を切る時に刃筋正しく水平に切れていない、という方が幾人かおられました。
また、残念なことに、ただ技の順序だけを念頭に演武を行っている様に思われる方も若干見受けられました。各技の中にある「間をおくことなく」の意味をよく理解し、解説書に沿った武道として無駄のない合理的な居合を考えていただきたいと思います。
総合的には各段位に相応した修業の深さから滲み出るものが感じられない方が多かった様に思います。重ねて申し上げますが、諸氏には解説書をよく読み各技の理合を踏まえて心技共に合わせての更なる修錬を切望する次第です。
しかし、中には心豊かな人間性と段位に相応した修業に深さが感じられ、品位、風格共に感銘を受ける素晴らしい方も見受けられました。私にとりましては審査会も重要なる修業の場であり、この度も貴重なる良い勉強をさせていただきました。審査終了後、居合道委員長河口俊彦先生よりご挨拶があり、「この度の審査は今年最後の審査会でもあり、受審者の方々の真剣さの程が如実に伝わってきた。受審者の全体的に古流は良かったと思うが、こと全剣連居合に関しては、今一度良く解説書を熟読し、各技の理合等を十分勉強していただきたい。特に七段の受審者に関しては、六段合格より七段受審までの修業期間に、どれだけ七段に相応した品位、風格が備わっているかが問題であり、次回に期する方々は、この点を踏まえて更なる修錬を積んでもらいたい。審査は落とすのが目的ではないが、審査員は受審者の技前の錬度だけではなく、精神面も合わせた修業の深さを見極める目を更に養ってほしい」とのお言葉でした。審査員全員それを肝に銘じ審査会は無事終了しました。
行事概要
- 行事名
- 居合道七段審査会(東京)
- 開催日
- 2015年11月07日(土)
- 会場名
-
江戸川区スポーツセンター
〒134-0088 東京都江戸川区西葛西4-2-20
東京メトロ東西線 西葛西駅下車 徒歩6分JR新小岩駅南口から都バス「小島経由・西葛西行き」西葛西駅下車 徒歩6分