審査会
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剣道六段審査会(兵庫)
- 開催日:
- 2020年10月14日(水)
- 会場名:
- ウインク武道館(兵庫県立武道館)
本審査会は、4月29日(水)剣道六段審査会(京都)及び5月17日(日)剣道六段審査会(愛知)の代替審査会となります。
審査会結果
審査員の寸評(実技)
去る10月14日(六段)・15日(七段)にウインク武道館(兵庫県立武道館)において、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期して審査会が実施されました。さて、審査(実技)について簡単に所感を述べます。
まずは、合格された皆様にお祝いを申し上げます。次に、残念ながら不合格となられた皆様には、次の事項に不十分な点が散見されましたので今後の修錬の参考にしていただければ幸いです。
- 無理のない自然体の構え、
- 気魄の充実、
- 剣尖の活きた攻めと崩し、
- 打突の好機、
- 技の冴え、
- 体捌き、
- 残心等です。
六段からは、理合と風格・品位が求められます。したがって、身法・刀法・心法が理にかなっていなければなりません。簡単にいうと総てのことが基本(正しさ)に則したものでなければなりません。それが身につけば、自ずと風格・品位が備わってきます。
昭和の劍聖と称された持田盛二先生は、遺訓で「私は剣道の基礎を体で覚えるのに五十年かかった」と述べておられます。また、先達が「百錬自得」という教えも残されています。さらに道元禅師は「正師を得ざれば学ばざるに如かず」と仰っています。
つまり、本物の師に指導を仰いで基礎・基本を身につけるように不断の努力(稽古)をすることが肝要だということです。
武道館のロビーに持田盛二先生の揮毫による「絶妙霊剣存一心」の墨書が展示してありました。私どものような凡人には、「絶妙の霊剣」という域には到底達し得ませんが、目標に向かって「一心」に努力することは可能かと思います。皆様の一層のご精進を期待致します。
審査員の寸評(剣道形)
兵庫県立武道館で行われた審査会で日本剣道形の審査を担当しました。感じたことを述べます。
審査結果。六段4名不合格、七段全員合格。
剣道形は順序、動作、約束ごと等が定められています。まずこれを覚えてください。そして、くり返し、くり返しの形稽古の中で理合、気迫、一拍子の打突、鎬の使い方、残心等々を身につけてほしいものです。
今回、ごく基本的なことで目についた点を記します。
一.立会前後の作法、所作
- 入退場時、太刀、小太刀の二刀は平行に持つように。また、歩行時は二刀を持った手を振らないように注意。
- 帯刀時、力みすぎて木刀が水平にならないように。
- 小太刀を置く所作にかなりのバラツキが見受けられた。自信をもって臨んでほしい。
二.剣先の高さ
- 脇構えの剣先の高さは下段の構えより少し下げた位置となっていますが、ほとんど下段の位置より高い。
- 中段の構えから、構えを解いた剣先の高さは、下段の構え程度に右斜め下に下げるとな っていますが、これも全般に高い。これら剣先の「高さ」については、竹刀と木刀の違い(長さ、そり)を理解しての稽古が必要かと思います。
三.太刀
- 四本目、切り結びの位置が高い。
- 七本目、打太刀は正面を打った後、木刀を脇にとらない。
四.小太刀
- 小太刀の構え、すり上げ、受け流しを十分に習得してほしい。
- 二、三本目の仕太刀の残心後の足運びは、二本目は右足から、三本目は左足から戻ること。
終わりに~
剣道形の稽古は指導者の指導を受けることが大切です。自分ではよかれと思っていても、気がつかないことが多々あるものです。今後いっそうのご精進を期待し寸評と致します。
行事概要
- 行事名
- 剣道六段審査会(兵庫)
- 開催日
- 2020年10月14日(水)
- 会場名
-
ウインク武道館(兵庫県立武道館)
〒670-0971 兵庫県姫路市西延末504
山陽電鉄 手柄駅下車 徒歩6分、JR山陽本線 姫路駅下車 タクシーで約10分