審査会
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剣道六段審査会(愛知)
- 開催日:
- 2022年05月15日(日)
- 会場名:
- 名古屋市枇杷島スポーツセンター
審査会結果
審査員の寸評(実技)
新型コロナウイルス発生から早三年目となり面マスクとマウスガード着用の違和感が薄らいだ昨今です。しかしながら、受審者の皆様には依然として感染防止対策で稽古環境が制約され、審査に向けての稽古に苦慮したことと思います。この様な状況の中、技と心の修業を積まれ実力を発揮し見事合格されました皆様に心よりお祝い申し上げますと共に、更なる修錬を重ねられることをお願いいたします。
今回、第四会場の審査を担当して気付いた点や、残念ながら不合格となられた皆様へ参考にして頂きたいことを記述いたします。
一、事前準備として、規格に合った竹刀か。面紐・小手紐の長さは適正か。剣道着袖・袴の長さが適正で色褪せてないか。面・胴紐が縦結びになってないか。以上のことなどを十分に確認し審査に臨んで下さい。この度も、これらが不備な受審者が散見されました。
高段位になられる皆様には、審査(剣道)に対する心構えを正していただきたいものです。
二、審査の主な着眼点「着装・礼法・構え・打突・風格等」が受審段位に相当するかです。このことは十分承知と思いますが、分かっている事が体現できているか自分では判断しづらいものです。いま一度、上位の先生に指導願うことが肝要です。
三、立合いでは、充実した気勢も無く打突の機会でも無いのに、開始早々に打って出る行為が多く見られます。審査という短い時間で、この限られた時間内に一本でも多く有効打突を決めたいと思う「気の焦り」から、無駄打ちが多く理合に欠けている様が見受けられました。焦りは禁物です。技は心(気)によって発動されるものです。
この限られた短時間だからこそ「覚悟」を決め先の気位で、攻めて・崩して・捨てて・打つ、機会を捉えた初太刀を大切にして欲しいものです。昔、「技は基本、心は覚悟」と教わりました。受審者の皆様は既に、自身の修正点や今後の課題に気づいた事と思います。
次は是非とも合格できることを願っております。
審査員の寸評(剣道形)
今回の名古屋における審査会は新型コロナウイルス感染がまだまだ終息を見通せない中、予防対策に万全を期して実施されました。
七段の形審査で2名の不合格が出ましたが、六段は全員合格でした。まずは、合格された皆さんに心からお祝い申し上げます。2名の方には次回の審査会までに十分な稽古をされ、見事な合格をされることを期待しています。
扨て、六段・七段は指導者としての立場にあり、後進の範とならなければなりません。以下に剣道形の審査についての所見を述べますので参考として、形稽古を継続してください。
形のあるべき姿は、約束だが約束のうちに真剣の切り合いを感じさせることが大切です。ただ漫然と間違いがないように、太刀七本・小太刀三本行えば良いと言う様子が今回の審査でも多く見受けられました。一本一本それぞれの形には、剣の理合に基づく迫真性・重厚性・緩急強弱が求められます。
(1)迫真性(表現、表情がまるで本当のようであり、真に迫っていること)
(2)重厚性(態度がどっしりとしており、重々しく厚みがあること)
(3)緩急強弱(緩やかなところと速く厳しいところ、強さと弱さ)
この三点をよくよく理解され、剣道具を着けての稽古と同時に形稽古にも励むことが肝要です。今一度、立合前後の作法、立合の所作から確認し、小太刀三本における仕太刀の動作である、鎬を使っての擦り上げ、擦り落とし、擦り流し、擦り込みまで正確に出来るようにならなければ立派な形と言えません。
『剣道講習会資料』を熟読し、正しい理法を習得してください。さらに、自己の解釈、自己流の稽古ではなく、しかるべき指導者の指導を受けることが必要です。各都道府県には立派な指導者がおられます。
この審査会を機会に剣道の内容を高めるよう一層のご精進を重ねられることを念願し、寸評といたします。
行事概要
- 行事名
- 剣道六段審査会(愛知)
- 開催日
- 2022年05月15日(日)
- 会場名
-
名古屋市枇杷島スポーツセンター
〒451-0053 愛知県名古屋市西区枇杷島1-1-2
(1)名鉄 名古屋本線 栄生駅 徒歩10分、又は東枇杷島駅下車 徒歩5分(2)市バス (名古屋駅)5番のりば発 名駅11系統(名古屋駅ー名古屋駅)「枇杷島スポーツセンター」下車