公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

審査会

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剣道七段審査会(京都)

開催日:
2018年04月30日(月)
会場名:
ハンナリーズアリーナ(京都市体育館)
受審者数 合格者数 合格率 形再受審
744 174 23.4% 3

合格者氏名一覧
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審査員の寸評(実技)

 京都審査会での合格率は、六段25.2%、七段23.4%でした。合格されました皆様おめでとうございます。益々のご精武を祈念いたします。

 当日、六段は第三、七段は第五会場で担当させて頂きましたが、若干気になりました次の二点について申し上げます。今回残念な思いをされ次回に捲土重来を期される方のご参考になれば幸いです。

 第一点は、審査員として緊張感が走るのは、①立会って最初に発する気力溢れる「気合」②そして、お互い触刃の間での先の取り合いから交刃の間に入った(さあどうするのか)その瞬間です。自分を捨て切り、「捨て身の技」で「打ち切った」時、審査員の心も一つになり引き付けられます。「攻め勝って乗り溜めて割って入って打て」と教わっていますが、合格者は日頃この修行をされているのだと思います。先生のご指導も仰ぎながら復習してみてください。

 第二点は、竹刀の振りと打ちの強さについてです。一人稽古で素振りをされる時、竹刀の先が「ピュ」、「ピュ」と音がする位のスピードで、そして基本打ちは大技でしかも早く、強く(打突の瞬間が竹刀のスピードが一番早くかつ打ちも強い)、「ポク」、「ポク」と響く位の打ちを心掛けていくうちに「手の内」もできてくるものと思います。今一度ご自身で試してみてください。

神谷 明文

審査員の寸評(剣道形)

 剣道七段審査会(於 ハンナリーズアリーナ 京都市立体育館)が、実施されました。

 実技合格者174名+再受審3名の形審査を担当しました。不合格者なし、全員が、合格しました。しかし、充分に修錬し錬度のある形を演じていた方は、あまり多くを拝見できませんでした。審査に臨んで精神的な緊張度が高く動作がぎこちなく、たどたどしい受審者が多く見受けられましたが、総合的に評価した結果であります。

 先人が制定した日本剣道形の型は習い得ても、奥深く円熟の境地に至ることは難しい内容であります。剣道の原点であり有形の動作をもって無形の心を育むことに価値のある剣道の文化財であります。

 有形の所作事(礼法・立ち居振る舞い)、太刀の構え(中段の構・下段の構・上段の構・八相の構・脇構え)、小太刀の構(中段半身の構、下段半身の構)、無形の打太刀、仕太刀の役割、両者の動作の規矩準縄(規則、手本、法則)等を真剣勝負の心で稽古し、錬度を向上させ心身一致を図ることに形の稽古の意義があります。

◎今回の審査を通して気付いた項目を今後の課題として記述します。

  1. 打太刀と仕太刀の関係について。
  2. 五つの構え、小太刀の構えと入り身の所作について。
  3. 足さばきについて。
  4. 太刀の形の「機を見て」小太刀の形の「入り身にならんところ」など、打突の時機について。
  5. 打突部位を確実に打突することについて。
  6. 太刀を振りかぶる度合いについて。
  7. 残心について。

 以上を形稽古の課題にして終始充実した気勢気迫をもって段位に相応しい迫真性、重厚性のある形を修錬してください。

 形の稽古は、剣道の品位風格を醸成するのに効果的であることは論を俟ちません。各都道府県剣道連盟の講習会等に積極的に参加し研鑽を積んで下さい。

網代 忠宏
*この記事は、月刊「剣窓」2019年6月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
剣道七段審査会(京都)
開催日
2018年04月30日(月)
会場名
ハンナリーズアリーナ(京都市体育館)
〒615-0864 京都市右京区西京極新明町1
阪急電鉄「西京極駅」下車 約150メートル 市バス「西京極運動公園前」下車 徒歩1分
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