審査会
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居合道七段審査会(和歌山)
- 開催日:
- 2018年07月06日(金)
- 会場名:
- 和歌山ビックホエール
審査員の寸評
西日本各地に甚大な被害をもたらすことになる豪雨により、大雨特別警報が発表されていた最中、和歌山市で居合道七・六段審査会が開催された。前日から交通機関への影響が出ており、果たして開催出来るのだろうかとの心配も、関係者の審査会に賭ける熱意で杞憂に終わり、数名の欠席者は出たものの若干の遅れだけで無事に始まった。
審査員研修会の冒頭、奥島副会長から、審査は納得の積み重ねである。「虚心坦懐」にて臨むようにとの訓示があり、小倉居合道委員長からは、受審者の身になって考え「潜在能力をも見極める審査を」とのお話をいただき、いつにもまして厳粛な気持ちで、先入観を捨てより細かく長所や能力をピックアップしようと、緊張感みなぎる審査会になった。
指定技は一本目・前、四本目・柄当て、六本目・諸手突き、七本目・三方切り、九本目・添え手突き、十本目・四方切りであった。座り技の一本目と四本目の左足つま先が膝の真後ろに来ているか、左右の膝下と太腿が直角になっているか等は、両足の力を腰にため込み体幹を決め、その力を刀の物打ちに伝えるための必須であり、六本目~十本目の立ち技では、軸足を充分意識して両足の中心に重心を置き、足腰の力で切る。それこそが正しい形につながり、さらには形だけの居合から身構え、気構え、攻めを備えた技へと高めていく要素であろう。そしてそれらの出来不出来が大きく明暗を分けたと感じる。
全体的にはレベルの高い審査会だったが、今回の合格に奢ることなく、その段位にふさわしい力量を確固たるものにし、次の高みを目指す今後の稽古こそ真価を問われることと肝に銘じて、さらなる精進をお祈りいたします。最後に、今回の豪雨で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
井手 友太
*この記事は、月刊「剣窓」2018年9月号の記事を再掲載しています。
行事概要
- 行事名
- 居合道七段審査会(和歌山)
- 開催日
- 2018年07月06日(金)
- 会場名
-
和歌山ビックホエール
〒640-8319 和歌山県和歌山市手平2-1-1
JR「和歌山駅」からバス 北出島停留所まで約5分JR「和歌山駅」から徒歩約15分