審査会
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剣道八段審査会(京都)2日目
- 開催日:
- 2012年05月02日(水)
- 会場名:
- 京都市立体育館
審査員の寸評(実技)
京都八段審査会の寸評を述べさせていただきます。まず合格されました剣士の方々に心からお祝い申し上げます。実技面・精神面、総てにおいて100%の力が発揮でき、合格されました。
一方、不合格になった剣士は審査員に評価されなかったということです。では、評価されるには、どうしたら良いかを述べます。
①剣道の本体は「気」です。気迫に満ちた立合いをすること(充実した気勢)。
②基本を踏まえた剣道で、実力のある「打ち」「斬る」の立合いをすること。剣道は「心」「理合」を主とした打合いです。
③剣道は「真剣勝負」で、無駄無理打ちのない立合いをすること。一刀必殺の初太刀一本の争いが大切です。
④理に適った立合いをすること。
イ「攻め打ち」が出来ること。「先々の先」の技で一拍子の打ち、必然に打てるということです。
ロ「攻めて打ち」が出来ること。二拍子の攻め方で、初めの拍子で相手の構えを崩し、次の拍子で打つということです。
ハ「攻めて打たせて打つ」ということ(気で攻め理で打つ)。「先々の先」の気で、気を殺し、相手に技を出させて打ち切った所を同時に見切って打つということです。
以上の①~④のことが、評価される最大のポイントと思います。前述のとおり「心」と「理合」を主とした打合いが剣道と申しましたが、「パワー」「スピード」を主とした「当てっこ」の剣道はやめて「心の剣道」に切り替えることです。受審者のさらなるご精進を期待して寸評と致します。
審査員の寸評(剣道形)
1日目5名、2日目9名の二次合格者剣道形審査を担当しました。2日間14名全員が合格されました、おめでとうございます。
次の点について、合格者は留意して更なる修業を続けられて高段位にふさわしい力量を養い、指導
者として後に続く指標となってほしいものであります。
一、打突部位を正しく打突する
特に三本目、剣先の位置・水月・胸部について理解すること。形は勝機を修得するためのものであるから、打突部位に正しく打突することは基本中の基本である。剣道形修業によって剣道における有効打突を養うことである。
二、悪癖を正す―正しい姿勢、足の踏み方、演武前後の所作、礼法を正す
形の稽古によって悪癖を正す。また、技の面だけでは年齢に従い弱くなるが、打太刀と仕太刀の役割を理解し、形の修業でこの衰えを補う―心の修業をする―ことで、相手の心がわかる。
三、高段位になれば大会等において形演武の機会が多くなる
普段から、刀の扱いや紋付袴の着装等に留意して備えておくことも大切なことである。
四、『日本剣道形解説書』に拠る
「解説書のできるまで」「解説書にもとづく意志統一」について熟読理解を深めること。
以上、四点について申し上げましたが、剣道稽古に加えて常に形稽古を怠ることのないように努力精進を続けて、自らの更なる向上を目指して下さい。
行事概要
- 行事名
- 剣道八段審査会(京都)2日目
- 開催日
- 2012年05月02日(水)
- 会場名
-
京都市立体育館
〒615-0864 京都府京都市右京区西京極新明町32番地
(1)京都駅より番号73洛西バスターミナル行―西京極運動公園前下車 約20分(2)武徳殿の近くでは京都会館美術館前より番号32京都外大前行―西京極運動公園前下車 約30分(3)阪急電鉄西京極下車 約150メートル