公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

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「剣の理法の説明版」に関するパブリックコメントの結果について

 全日本剣道連盟(全剣連)普及委員会は「剣道の理念」に示されている「剣の理法」を分かり易く説明できる資料を作成し、「剣の理法の説明版」(案)としてパブリックコメントを募集致しました。その結果、数多くの方々から貴重なご意見を頂き、ご協力を誠に有り難うございました。普及委員会としては頂戴したご意見を真摯に受け止め、さらにプロジェクトチームの先生方の学術的見地からの助言に基づいて最終案を策定致します。今後、関係機関の協議を経て成案とし、剣道の普及に活用してまいりたいと考えています。

パブリックコメントの概要

1.実施方法
 『剣窓』令和3年11月号並びに全剣連HPに「剣の理法の説明版」(案)を掲載し、入力フォーム・Eメール・郵送によりご意見を募集しました。

2.実施期間
 意見募集 令和3年11月~令和4年1月末

3.ご意見の概要と普及委員会の見解
 普及委員会では寄せられたご意見の中から46件を抽出し、便宜的に「1.竹刀と刀・木刀について Ⅱ.試合・スポーツとの関係について Ⅲ.有効打突について Ⅳ.心のあり方について Ⅴ.人間形成について Ⅵ.資料や調査などについて Ⅶ.その他のご意見」の7つの項目に分類して整理しました。それらご意見に対する普及委員会の考え方は以下の通りです。

寄せられたご意見と普及委員会の考え方

Ⅰ.竹刀と刀・木刀について

<寄せられた意見>

  • 元々一本は、日本剣道形で示される真剣の扱い方から竹刀でも原理を同じく扱えるように「有効打突」として認められたものなので、「(竹刀における)有効打突を生み出すための合理的な剣のつかいかた」と言う表現では、剣の扱いについて刀よりも竹刀が先立つことになるのではないでしょうか。
  • 竹刀操作法とありますが、刀・木刀等もありますね。
  • 「剣」は古来「清い心」の象徴とされ正を守り邪を切る利器であるという、「剣」の根源から説き起こして現代剣道へと繋げる解説文が望ましいと考えます。
  • 居合道、日本剣道形を含めた剣道を俯瞰しておらず「竹刀剣道」に限定した内容であるため、その旨を補足説明すべきと思います。
  • 「剣の理法」の「剣」が持つ深い意味の説明をされずに用いられていますが、剣の意味とは何であるかが明らかにされないままでは、「剣道の理念」の解釈まで歪めてしまうことになりかねないのではないでしょうか。

<普及委員会の考え方>

 「剣道指導の心構え」において、竹刀の本意は持った時から「竹刀という剣」であり、「剣道の正しい伝承と発展のために、剣の理法による竹刀の扱い方の指導に努める」とされています。日本刀は外敵を払うだけでなく、自分自身の内部に生じる邪悪な心をも祓い清めるという剣に託された二面性の機能を持つと考えられていました。
 竹刀を「剣」としているのは、竹刀が刀・木刀、所作・礼法までを含む剣道の歴史的背景を踏まえた文化性も表しているからです。日本刀は武器としての役割の低下から武士社会においても地位の象徴・護身用のものとなりましたが、竹刀は刀法の原理と思想の修錬のために考案され、防具との組み合わせで実用化されたものです。そして竹刀は、平素の扱いや技を出す前の攻防を含めて「剣の理法」の修錬を通じた「真剣勝負」を受け伝えるためのものです。このように竹刀は刀や木刀も包括する概念であり、刀や木刀との優劣を述べているのではない点をご理解願います。

Ⅱ.試合・スポーツとの関係について

<寄せられた意見>

  • 「感動をもたらす“見事な一本”を生み出す」という表現では観客や試合場の盛り上がりなど、スポーツ的な落ち着きのない空気を認めてしまうことになるので、「自他ともに明確に一本と認められるような打突を繰り出す」の方が武道としては適切かと思われます。
  • 日頃からの自己管理と摂生、誠実な生き方、勤勉などの積み重ねによって心が作り上げられて行くという考え方をどう繋げるかによって、「剣道」となるか、単なる剣技か剣術か剣道競技かの違いとなる。楽しみを大きな意義とするスポーツとの違いはここにあるのではないでしょうか。
  • 「有効打突(一本)」と書かれていますが、試合の場面を想定しかねません。剣の理法は試合の場に限定されるものではないと考えます。
  • 剣道の指導者が目先の結果にすべてを求め、剣道をつまらなくしている。技術以外の修行を続けることが周囲の者に理解され、応援してもらいたい。剣道の他のスポーツとの違いが疎んじられる風潮にあるので、人に教えるまでこれだけ修行が必要という目に見えるものが必要だと思います。
  • 「試合に勝つためであれば、試合・審判規則に抵触しない限りどんな合理的な竹刀のつかいかたをしてもよい」という「合理的」な引き分け手段の刀法が復活し、試合における勝利至上主義を助長することにならないでしょうか。

<普及委員会の考え方>

 剣道は日本刀を源として、武術性・芸道性・競技性など日本の風土の中でそれぞれの時代における新たな価値を見出しながら現在に至っている伝統文化です。そして剣道は、稽古や試合において「一本(有効打突)」を競い求め合うことによって成立しています。即ち、平安時代における武士の台頭もあって発展を続けた日本刀は、その操作の修錬を通して心身の鍛錬が行われました。その後に発展した形稽古において「一刀」が総ての太刀筋に勝つ技法として体系化され、人間としての精神性をも表すものとなりました。この形稽古での「一刀」に込められた意味は、江戸時代中期における剣道具および竹刀の考案と改良による「竹刀打ち込み稽古」に端を発し競技性が加味されながら社会的な広がりをみせ、人間教育の手段として稽古や試合における「一本」へと引き継がれ発展を続けているものであります。
 スポーツは楽しみや健康を享受するものと位置づけられていますが、剣道はこのような発生からして「人が生きていくための指針」として考えられ、優れた全人教育の方法として確立されているものであります。

Ⅲ. 有効打突について

<寄せられた意見>

  • 有効打突だけでよいのでしょうか。
  • 理法を有効打突を得るための剣の使い方に限定して「方法」のこととしていますが、本来はより哲学的な意味も含んでいるように思います。
  • 「剣の理法」とは有効打突(一本)を生み出すための「始礼~立合(打突)~終礼」に至る道筋であり、かつ、剣の道理(理合)「心法・刀法・身法」を統合し駆使することで武の道を追求する方法であると考えます。
  • 「我意」が先行してしまうと理や法ではなく自分勝手な棒振りになってしまうので、対敵関係の複雑な状態で「我意」を抑制しながら、自己の心身と太刀との一体的な使い方から有効打突を実現することで「剣の理法」が理解できるのかも知れません。
  • 武道としての剣道は「目的」を人間形成としており、有効打突は「目的」の為の「手段」や「過程」として扱われるものと思いますが、“見事な一本”とは試合ルールで規定する有効打突以上のものを求めていると理解され、両者の定義を一致させる努力は必要であるものの、有効打突とその価値の深みを基軸として説明する必要があると考えます。
  • 有効打突の定義が抽象的すぎて、各項目がどの程度で(気勢がどのように充実すれば?一本になる姿勢の境目は?物打部分の許容範囲は?等々)一本になるのか判別が難しい。実際の審判は、試合審判運営要領の手引きにある“有効打突”の要素の「強さと冴え、打突の機会」が要件(有効打突の条件)以上に重視されているように思えます。
  • 試合において「一本」と判定される有効打突は必ずしもすべてが「剣の理法」の条件を満たしているというわけではないので、「試合の有効打突」という切り口での説明はあまり適切ではないのではないでしょうか。
  • 「剣の理法」の説明に「有効打突」が用いられています。試合における有効打突の判定は3人の審判員の多数決によって決まる約束になっていますが、「剣の理法」とは審判員が変わればその基準も変わるというものではなく、天地自然の理法と言われるほど奥の深いものだと思います。
  • 補足説明に示されている有効打突の条件と理法の要素の関係は、「充実した気勢」は「心法」と、「適正な姿勢」は「身法」と、「竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し」は「刀法」と、そして「残身」は「心法・身法・刀法の三位一体」とそれぞれ関連する事項であると理解して宜しいでしょうか。

<普及委員会の考え方>

 前にも述べましたが、剣道は「一本(有効打突)」を競い求め合うことによって成立しています。有効打突打の条件は「要件と要素」から成り立っていますが、「剣道試合・審判規則」の第2章で要件を明示しています。ここには、剣道の根本に係わる大切なことが示されています。この「試合・審判規則」の意味するところを取り入れた稽古をすることが重要であり、それは所作礼法も含め「剣の理法」に基づいた稽古になると考えています。
 なお、「一刀」の思想を「一本(有効打突)」にどう織り込むか、これは剣道の近代化に伴う大きな課題でありました。それはまた「初太刀一本をどうするか」という、現代剣道にとっても重要なテーマとして受け継がれてきています。気や心の働きを伴う「気剣体一致」した「一本(有効打突)」を追求することが、生涯剣道にも繋がっていくものであります。

Ⅳ.心のあり方について

<寄せられた意見>

  • 飛んだり跳ねたり、投げたり蹴ったりと言ったフィジカル面がより一層要求されるものとは一線を画し、心と精神の鍛錬がその一丁目一番地であるという武道の本質が先ず問われるべきだと思います。
  • 剣道に真摯に向き合う心のあり方としては、何よりも貪欲に学ぶ心と実践し身に着ける心、そして道場での学びを実生活で具現化し活用することの大切さを伝えるべきだと思います。
  • 人間形成の剣道と言う事を見つめると懸待の両面が備わっている状態、即ち剣禅一致に行き着くのではないかと考えていますがいかがでしょうか。
  • 「○法」と書くと古めかしい印象で、秘法のように受け取られるかも知れません。特に「心法」を「心の技法」として書かれていますが、読んだ人の中には心に「技」があると混乱するかも知れません。
  • 理法の具体的な内容の三法が、特に心法について、表層的な技法として技術的な側面のみが強く理解されてしまうことを危惧します。全剣連が説明している「剣道指導の心構え」、「剣道とは」、「剣道の普及のあり方」を踏まえ、武道の精神を理法の三法の上に置かれるべきと考えます。
  • 『剣道指導要領』や『剣道社会体育教本』には「心法」や「心の技法」という用語が記述されておらず、今回の説明文においても「心の技法」の典型例は示されていないので、「心法」が具体的に何を指すのか不明です。

<普及委員会の考え方>

 剣道の発生・発達の歴史的経緯をみますと、禅や儒教の思想から剣術の奥義を解き明かしたものが多くみられ、特に心の用いようについては禅に大きく影響されたと言われています。一方、今日、剣道は広く社会に普及し、心身鍛錬の道として社会で大きな役割を果たす存在になっています。
 指導に当たられる先生方は、剣道の文化的価値を十分にご理解頂き、「剣道の理念」「剣道修錬の心構え」「剣道指導の心構え」を前提として、『剣道指導の在り方《剣道指導要領》』で示している指導者・指導の狙い・指導の展開・技術の修習と稽古に対する指導・指導上の留意点を基本とした指導によって、剣道の正しい発展と普及に努めてください。なお、『剣道指導要領』の「主な剣道用語」には『心』に関する用語も掲載されていますのでご参照願います。

Ⅴ.人間形成について

<寄せられた意見>

  • 剣道の技術的な上達は画一的なものではなく、年齢、性別、経験年数、身体的条件等により異なる。しかしながら稽古を人間形成の道として捉える事により、成長の可能性は無限となるのではないでしょうか。
  • 「打って勝つ」「勝って打つ」「打たないで勝つ」の理念が見当たらないが、争いで傷つける事なく勝敗を決することができれば、即ち、打ち合わずとも勝負を決する所まで高める事が、人間形成の道なのだと思っています。
  • 「見事な一本」で「心を打ち」、「仁徳の涵養」を生涯にわたって追求し、修錬を重ねる過程の中で「生き抜く力」を身につけさせ、「人間形成に寄与する道」が剣の道と言えます。更なる道の深化を求め、我が国の伝統文化について学ぶことも大切です。
  • 剣の理法の修錬とは、その理法の修行を通じて日本国を大切に思う心、「誇り」とそれを体現する人材を育てていく。修行と人間形成の因果関係は、剣道を通じて「良き師」「良き友」を得たという説明をすれば、剣道を行わない方々にも理解できると思います。
  • 全日本剣道連盟が「剣道人記章」に盛り込んでいる「知・仁・勇」の三達徳が渾然一体となり、はじめて理にかなった質の高い有効打突を生み出すことが可能となります。それらをより高めていく修行の過程こそ人間形成と言えますので、三達徳と「剣の理法」のつながり、人間形成への関連性について説明に盛り込んでいただくようお願いします。
  • 「剣の理法の修錬」と「人間形成」の関係が述べられている視点は結構だと思いますが、具体的に「剣の理法の修錬」のどのような側面が「人間形成」に関与しているのかという記述があればさらに有意義な説明になると思います。

<普及委員会の考え方>

 人間形成とは、人の自然的な成長・発達に人為的作用(教育や指導)を加えて、人としての進歩・向上(教育的効果)を期待する過程(人造り)をいい、剣の理法の修錬による人間形成には身体的効果と精神的効果並びに社会的効果が生まれると考えています。
 竹刀が相手と自分に向けられた両刃の剣であるという認識に立つ限り、私たちは自らの心と体を清純で真っ直ぐなそれに鍛え続け、人と人との関係や人と自然との関係も明瞭に把握できる人間へと修錬を重ねていくことができるに違いありません。剣の理法の修錬が人間形成につながることは「剣道指導の心構え」によって示されていますが、指導に当たられる先生方はご自身の剣道観・技量・指導経験等を付加しつつ現場に適した指導がなされることが重要であると考えています。
 なお、剣道の修行において適切な指導がなされるか否かは、指導を受ける者の技術の向上や人格形成に大きく影響します。特に、幼少年や青少年に対しては、剣道の特性を踏まえて剣道を正しく習得させるとともに、修錬を通じて「清く、正しく、たくましい」人間の育成を指導のねらいとしています。

Ⅵ.資料や調査などについて

<寄せられた意見>

  • 剣道の理念を実践しながら修行することがどんなところで役立つのかを資料化することは大切です。日本の伝統文化が社会の中で役立っていて、どのような効果があって、世界からも期待されていることを示す。そんな指導要領を作成すべき時期と考えます。
  • 「剣の理法」の説明版を策定されるのは、「剣の理法」が「分かりにくい」という剣道愛好家の存在を前提にされていると思います。その方たちはどんな層に属するのか、またどんな調査によってその状況を知り得たのかお示し頂きたいと思います。
  • 「分かり易い説明版」の提示に参考にされた文献の一覧を示して頂けると有り難い。全剣連ではそれらの貴重な資料を、いわば「世界剣道遺産」として長期保存策をお考え頂けないでしょうか。
  • 日本語で学べる外国人剣道家に対しては、「やさしいにほんご」による指導ができればいいのではないかと思います。また、日本独特の発展をした剣道における「心法」のように伝わりにくい言葉は、他競技の用語を用いつつ解説すれば国際的にも普及しやすい説明になるのではないでしょうか。
  • 武士という社会階層や真剣を用いての闘争が無い現代社会においても、サムライと安易に表現されるものではない日本の歴史・文化に育まれた武士の精神や態度を、剣道を通じて学ぶことは有用であると、外国人にも理解してもらう必要があると考えます。
  • 国際剣道連盟の英訳において「剣の理法」は “the principles of the Katana” と表現されています。今回の説明版において「剣の理法」とは、修飾語を省くと「剣のつかいかた」であるとされていますが、「国外の剣道愛好家」に対して説明の際、「理法=the principle」と「つかいかた=the way」に意味の違いのギャップが生じることはないでしょうか。

<普及委員会の考え方>

 今般の「剣の理法の説明版」は、主に中級者の剣道愛好家と指導者の皆さまを念頭に作成しました。全剣連では、剣道人のみならず一般社会の剣道への理解を深めるため、広報並びに文化事業の展開にも注力しています。剣道に係わる歴史的資料(図書・剣道具・竹刀・木刀・映像など)を整理・保存し、同時に国内外に係わらず保存されている資料を選択・蒐集する事業を継続しています。これらの取り組みは全剣連においても大切な事業と考え、定款にもその旨を謳っています。現在、全剣連発行の頒布物(書籍・ビデオなど)や資料関係についてのお問い合わせ窓口も設けております。
 なお、剣道の海外への普及にも資するべく、主要な剣道関連資料については適宜英文にして公表しております。全剣連としては今後も、各種資料の充実に務めてまいりたいと考えています。

Ⅶ.その他のご意見:貴重なご意見として紹介させて頂きます

<寄せられた意見>

  • 他者のために役立つ努力をせよ、命の在り方を諦めよ、人は必ず死ぬのだから今日只今に生ききれというのは剣道の稽古そのものだと考えています。
  • 「剣の理法」とは立派な日本人になること。立派な日本人を育てるには、企業は剣道部を創設して支援・援助、剣道指導者の育成を含めた学校教育体制、警察署における剣道による人づくりが必要ではないでしょうか。
  • 剣道は正しい姿勢、強い心、“はい”と応える素直な心、気くばりの心、感謝の心を持つこと、そして視覚情報を処理する能力(物見、目付け、観見の目付け)も重要ですね。
  • 論旨の簡潔な文とするため題名を「剣の理法の修錬」とし、「正しい剣の道筋」すなわち「刃筋」を通した無私無欲の斬撃にその真価が発揮されるという道理に則った心身修錬を言うのが良いのではないでしょうか。
  • 合理的な剣の使い方で有効打突を生み出す日本剣道形の仕太刀における不立文字の部分まで(例:人間の身体に備わった自然な動きに着目して左拳を正中線より左側に置くなど)を解き明かし、それらを剣の理法修得の基本として世の中に示すことを提案したいです。
  • 打突部位を捉えていない打突は一本(有効打突)になってはいけないので、試合での数多い誤審を防ぐためビデオカメラやセンサーの導入により判定を確実にし、将来的にはAIを導入し、人による判定に加えてより公正公平に客観的に一本を判断する検討が必要だと思います。
  • 剣道で質の高い有効打突を生み出す「理法」(道理・筋道)を学び体得することで、仕事や勉強・私生活も含めた有意義な時間を生み出すことへとつながり、ひいては学ぶ者の豊かな人生を生み出すことへとつながっているという関連性や共通性の部分について盛り込んでいただけますようお願いします。
  • 「剣の理法」には2種類ある(「有効打突を生み出すための合理的な剣のつかいかた」と「(三法を)一体としてつかうことを求めた方法」)と言い換えされています。しかし理法は総体として1つであり、説明のため便宜上3つに分けて記載されている。その1つが刀法であり、その説明が「有効打突を生み出すための合理的な剣のつかいかた」に相当するのだと思います。
  • 「日本剣道形」を加えて頂ければと思います。『剣窓』の昇段における形の審査評で「形に理があるからよく修錬するように」と助言されますし、『剣道社会体育教本』にも「心と技の理合を会得できる」と述べられており、形は段審査を受ける場合にも大切な課題であるからです。

以上

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