図 書
剣道みちしるべ
ホームページへの転載にあたり
広報・資料小委員会
委員長 大保木 輝雄
2022年4月から、現全日本剣道連盟副会長真砂威氏が2007(平成19)年8月号から2010年1月号まで30回にわたり『剣窓』に発表された「剣道みちしるべ」を転載することに致しました。
これまでは、全日本剣道連盟創立20周年を記念し当時第一線で剣道の実践に精力を傾けておられた118名の諸先生方の体験・座右の銘・信条などが綴られた『現代剣道百家箴』を転載してきました。戦前の教育を受け戦時を潜り抜け戦後の大転換を引き受け剣道の実践と普及に邁進された諸先生方は「競技」を基軸とした新たな剣道を摸索され、戦前を凌ぐ剣道愛好家を育てあげられました。しかし、その先生方は1975(昭和50)年に「剣道の理念」と「剣道修錬の心構え」を残されました。その真意を読み解くためにも絶版となっている『現代剣道百家箴』の復元を兼ね掲載いたしました。
その「剣道の理念」と「剣道修錬の心構え」をより身近なものとして感じられるよう配慮され2007年3月に制定されたのが「剣道指導の心構え」でした。当時の武安義光会長の指示で加賀谷誠一副会長が座長となり数年間の長期構想企画会議での議論を重ねて確定されたものです。「竹刀の本意・礼法・生涯剣道」の三項目からなる内容にまとめ上げられたものです。
その企画会議にも参画されておられたのが真砂副会長でした。その5か月後に発表されたのが「剣道みちしるべ」です。当時は総務・広報編集委員会で活動され武安会長の意図もよく理解しておられました。戦後剣道の第二世代ともいうべき立場での真砂副会長の手になる15年前の記述ですが、全剣連が取り組んでいる「剣の理法」とは何かを具体的に認識するのが喫緊の課題となっている現在だからこそ目を通さねばならぬ必読の文章です。
是非お目通し下さるようお願い申し上げます。