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大会のみどころ ― 平成が育んだ究極の剣 ―
- 行事名:
- 第15回 全日本選抜剣道八段優勝大会
- 開催日:
- 2017年04月16日(日)
- 会場名:
- 中村スポーツセンター
全国から厳選された剣士32名。それぞれが培った円熟した技能をもってくり広げる高次の立合い、その初戦十六番を見わたしてみよう。
- 強腰で意気軒昂に真正面から挑む松本と実のある構えから重厚な気攻めをみせる田口―奔流と緩流の交叉
- どっしりとした構えから豪快に技をくり出す神﨑と古武士然とした出で立ちで恬淡と臨む塚本―剛と閑の織り成し
- 融通無碍な遣いぶりで名を馳せる巧者笠谷と枯淡な趣きをたたえ廉直な剣筋の高木―さて勝負処は
- 血気とはち切れんばかりのパワーで間断なく攻めかける東と正攻法で伸びやかな面技を主砲に悠然と応ずる谷―溢るる精気
- 懐深くに凜気をひそませ大小の技を使いこなす坂田と全身を余すところなく駆使し敏活に二段三段と畳み込んで射止める稲富―丁々発止の渉り合い
- たしかな間積もりと大胆な打突で勝機をつかむ小山と遠間から放つ伸びやかな面技が持ち味の栗田―石火の気
- 邪気なく必死三昧に攻めかける長谷川と大拍子に放つ面技を専らに果断に攻撃をしかける大城戸―真向勝負
- 慎重に間をはかり勝機と見るや大胆な技でしかける佐藤と全身に気力をみなぎらせ積極果敢に攻め立てる清水―緩急宜しきを得
- 奥深く気迫を秘め決然と勝負にかける香田と軽快かつ敏速に打ちかかる山﨑―闊達な積極戦
- 泰然とした風姿に鋭さを宿す山中と昨年は全日本選手権さながらに光速の寄せを再現させ優勝を飾った宮崎―心気沸く一番
- 鋭く攻め入ってしっかりした打突で仕留める清田と鋭鋒を蔵し多彩な技で気強く攻める古川―刀勢に勝るのは
- 地道な剣づかいで攻め上げる重松と切羽の機をとらえ乾坤即発の一打に懸ける船津―稲妻幾合
- 質実で山気なく真向に挑む下島と明朗で気当り突きからの直線技が冴える平野―実と実が相交(か)う
- 大強速軽を絵に描いたような傑士石田と積み上げた地力に加え更に一皮剥けた松田―閃く剣光
- 剛と柔を兼ね備え勝機を捉らえるに敏な大澤と大小強弱の拍子を自在に使いわけ急所を逃さぬ亀井―攻守の綾
- 境地を定め心技一体の捨て身で臨む大河内と明敏にして軽妙な剣風でならす藤元―機先を制するのは
果たして頂点を極めるのは誰か。平成爛熟期が育んだ究極の剣をとくと見届けたい。
剣窓編集委員 真砂 威
*この記事は、月刊「剣窓」2017年4月号の記事をWeb用に編集して掲載したものです。
*選手の氏名等は一部常用漢字に変更する場合があります。
*写真は前年度(第14回大会)のものです。