皆様、新年明けましておめでとうございます。
コロナ禍の下、皆様のご協力とご支援をいただきながら連盟の活動が出来ますことに衷心より感謝をしています。
新しい年を迎え、旧年を振り返りながら新年のご挨拶を申し上げます。
令和4年(2022年)は、全日本剣道連盟の設立70周年記念の年でした。令和元年(2019年)末に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により、令和2・3年は、収束の気配のない状況の中で、政府や自治体の方針さらに全日本剣道連盟の作成した「感染拡大予防ガイドライン」、特に手指の消毒・体温測定・3密回避・換気等を施すとともに、全ての事業の参加者へはマスクの着用をお願いし、稽古や試合時は、マスクの着用とシールドを面金部の内側に装着をすることを必須にして事業(大会・審査・研修会・講習会等)を実施する努力をしました。しかし、緊急事態宣言や蔓延防止法等により、連盟活動はもとより日常活動をも制限を受け、中止・延期することを余儀なくされ、翻弄される状況が続きました。
昨年は、ワクチンの接種が進み、政府や自治体の感染防止対策も緩和され、重症化率も軽減したことから安心・安全に留意しつつ、計画した事業を実施することができました。特に主催大会の「第118回全日本剣道演武大会」は、無観客で3年ぶりに2407名の参加者を得て実施しました。また「第70回全日本剣道選手権大会」は、三笠宮瑤子女王殿下のご臨席を仰ぎ、設立70周年記念大会に相応しい大会になりました。さらに審査・研修・講習事業も開催し大過なく終えることができました。
偏に皆様のご理解とご協力のお陰と謝意を表します。
新型コロナウイルス感染症が変異・拡大し続け、ワクチン接種も5回目が昨年末から始まった状況の中で令和5年(2023年)を迎えました。本年度の全日本剣道連盟行事日程概略については、令和4年『剣窓』12月号にてお示しいたしました。主な行事は、大会として剣道主催7大会・同共催9大会・同主管1大会、居合道主催1大会、杖道主催1大会を、審査会として剣道称号及び八・七・六段22審査会、居合道称号及び八・七・六段7審査会、杖道称号及び八・七・六段5審査会を開催し、さらに講習会・研修会・研究会等を予定しております。期日・開催会場などの詳細については、3月の理事会・評議員会を経て確定する予定です。
国際活動については、「第3回コンバットゲームズ」が、サウジアラビア王国の首都リヤドで開催予定です。本年10月21日(土)から30日(月)の期間中に剣道大会を実施することになり、役員・選手団を派遣いたします。さらに令和6年(2024年)7月4日(木)から7日(日)の日程で「第19回世界剣道選手権大会」が、イタリアのミラノ市で開催されます。派遣代表選手選考および強化を推進しなければなりません。
終息の気配のない新型コロナウイルス感染症と向き合いながら政府や自治体の方策、さらに関係各位の意向を尊重するとともに剣道活動に則した各種ガイドラインを遵守し、感染防止を図りながら各事業を進める所存であります。
斯道を愛する皆様には、重ねてご理解とご協力、ご支援を切にお願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。
公益財団法人全日本剣道連盟 会長
網代 忠宏
Tadahiro AJIRO