審査会
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剣道七段審査会(長野)
- 開催日:
- 2017年08月19日(土)
- 会場名:
- 長野市真島総合スポーツアリーナ「ホワイトリング」
審査員の寸評(実技)
長野市で行われた剣道七段・六段審査会で2日間、第五会場を担当させて頂きました。まず日頃の実力を発揮され、見事合格されました方々には、心からお祝い申し上げます。今回は残念ながら不合格になられた方々には、なぜ合格できなかったかを冷静に分析・反省し、次回に臨まれる事を希望致します。昇段審査は、審査員に自分の剣道を評価してもらい、その段位に相応しいと審査員が認めた時に合格する事ができます。そのためには昇段審査は同じ技量を持った同年代同士が立合ます。限られた時間(七段1分30秒・六段1分)の中で、着装・礼法・間合・攻め・機会等を総合して評価されるものです。着装・礼法については、近年かなり受審者も気を配り、良くなってきたものと思われます。
今回審査員として気になったのは〝攻め〟についてです。〝攻め〟と簡単に言っても、打つがための攻めではなく、攻め勝って打つ事を努力してください。〝攻めて〟相手を動かし、有効打突を得る。これは中々大変かと思われますが、稽古の中から育むしかありません。
基本を大事に修錬し、剣道を続けられている事に感謝して臨めば素晴らしい一本が、良い間合・良い機会で出てくるはずです。今迄やってきた自分自身に自信を持って、更なる御精武をお願いし、寸評と致します。
審査員の寸評(剣道形)
長野市真島総合スポーツアリーナで、日本剣道形の審査を担当しました。他の審査員の指摘も含めて感想を申し上げます。
- 日本剣道形の重要性を認識してもらいたい。
- 実技審査合格者に課せられている形の意味を理解してください。
- 『日本剣道形解説書』・『剣道講習会資料』に示されている動作の仕方を正しく身に着けてください。
- 特に目立つ内容
- 間合をよく理解する。
- 機と見る間。
- 入り身の動作・理合を身に付けてください。
- 太刀の形から小太刀の形へ移る場合の所作。蹲踞して待つ。太刀を右手に持ったままで柄頭を内にして、右腿に置く。動作をしないで起立して待っている受審者も散見した。
- 小太刀の入り身の動作を工夫する。特に二本目の打太刀の刀を制して入り身になろうとする所を、すかさず再び中段で入り身になって攻め込む動作等が目立った。
一本目 柄もろともに正面に打ち下ろす打ち切る動作。
二本目 間合は一足一刀に入る。
三本目 水月を突く左自然体・右自然体で、物打の右鎬・左鎬で押さえる。
四本目 八相・脇構えの動作の仕方。振りかぶりと打ちとは一拍子で行う。
五本目 摺り上げは払い面にならない。顎まで切り下げる。
六本目 打太刀は剣先を下げて、左足から左斜め後ろに大きくひく。
七本目 気当りは脇構えになって振りかぶるのではなく、体を起こしながら振りかぶる。
以上、指摘した内容を吟味して身に付けて、日本の文化としての剣道を目指してください。単なる競技剣道に流される事無く、現代剣道の有効打突・一本の技術構造である原点―理合・位・拍子・間合・機会・手の内の作用・冴えのある打突―がすべて剣道形に含まれている事を認識し、七・六段に相応しい迫真性・重厚さ・風格のある剣道を目指して、美しい魅力ある剣道に繋がる様、形について真剣に考えて修錬される事を期待して寸評と致します。
行事概要
- 行事名
- 剣道七段審査会(長野)
- 開催日
- 2017年08月19日(土)
- 会場名
-
長野市真島総合スポーツアリーナ「ホワイトリング」
〒381-2204 長野県長野市真島町真島2268-1
JR長野駅東口から車で約20分