公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

審査会

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剣道七段審査会(福岡)

開催日:
2024年02月03日(土)
会場名:
福岡市総合体育館

審査会結果

受審者数 合格者数 合格率 再受審者数
405 64 15.8% 0

合格者氏名一覧

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審査員の寸評(実技)

 福岡市総合体育館において、2月3日・4日に実施された七段・六段審査会は、七段受審者405名中、合格者64名で合格率15.8%、六段受審者523名中、合格者138名で合格率26.4%という結果でした。日頃のご努力が実り、見事合格されました皆様には心からお祝いを申し上げます。今後の更なるご精進を期待するとともに、剣道の普及発展にご尽力を賜りたいと思います。

 今回担当いたしました第4会場の審査についての所感を述べさせていただきます。

不合格者の傾向について
1.立合いの時間内に自分の実力が十分に発揮できていない。
 審査ということで、良いところを見せようと思うあまり、打つべき好機を逃し、有効打突も出せずに終わっています。「時間内にどれだけ自分の剣道を表現できるか」ということを目標にして、日々の稽古方法を工夫していただきたいと思います。

2.理に適っていない打突が多くみられた。
 打つべき機会でもないのに自分勝手に打突をしたために、無駄打ち、打ち損じが多く生じています。日頃の稽古の中で、三殺法を駆使しながら、攻め勝って「崩して打つ」・「引き出して打つ」ということを意識して取り組んでいただきたいと思います。

3.気剣体一致した打突が見受けられない。
 対人的技能を合理的に行うためには、基礎・基本となる正しい「打突動作」をしっかり身に付けることが最も大切です。無理・無駄のない正しい「打突動作」を習得し、その段位に見合った完成度の高い一本を体得していただきたいと思います。そのためには日頃から基本打ちの時間を取り入れる稽古が必要であると考えます。

 不合格だった方々は、有効打突の要件・要素や剣道称号・段位審査実施要領(段位審査の方法)の審査の着眼点にある項目の中で、どの項目が満たせなかったかを明らかにした上で、日々の稽古内容を見直して稽古を重ね、捲土重来を期して、次の審査に臨んでいただきたいと思います。

山根 大二朗

審査員の寸評(剣道形)

 七段15.8%、六段27.0%の厳しい実技審査を突破し、剣道形審査に臨んで相手のわからないまま直ちに審査に入ることの厳しさの中で、七段の部64名全員が合格されました。六段は実技合格者141名の中で3名の不合格者が出ました。誠に残念であります。

 今回の形受審者に対して3名の審査員の共通意見として各本の構えで
・特に四本目・仕太刀の刃先が上に向いていて、右足踵を床に付けて体全体が横向きになっている。
・小太刀の構えが正しくなく、一・二本目の打太刀に対しての剣先の付け所を知っていない、何よりも大切な打突部位を正しく打突していない。
・打太刀が打突後の後ろ足の引き付けをしないでひかがみが曲がっている。
などの者が多く見られた。

 また、四本目の切り結ぶ位置はおよそ刀の中央部、剣先は正面の高さと令和4年4月指導育成委員会指導者育成本部から日本剣道形「共通理解」として通達されているが、これを理解して受審していた方は皆無であると思われる。受審者ほとんどが剣先を天に向けて切り結んでおり、また打太刀が右肺を突き、巻き返された後の剣先が上に向けている。

 七本目の仕太刀では胴打ちが正しく打てていない。

 小太刀三本目の仕太刀は鎬でのすり上げ・すり落とし・すり流し・すり込みの動作ができていない。

 以上、今後更なる修錬を続けて正しい剣道形を修得して自らの向上と、後に続く剣道愛好者のよき指導者として活躍されますことを念じて寸評と致します。

岩立 三郎
*この記事は、月刊「剣窓」2024年4月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
剣道七段審査会(福岡)
開催日
2024年02月03日(土)
会場名
福岡市総合体育館
〒813-0017福岡市東区香椎照葉六丁目1番1号
JR鹿児島本線『博多駅』より 『博多駅』 → 約8分 → 『千早駅』下車 西鉄バス『千早駅前』行先番号[1][快1] → 約15分 『福岡市総合体育館』バス停 → 徒歩 約1分
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