審査会
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剣道七段審査会(長野)
- 開催日:
- 2024年02月17日(土)
- 会場名:
- ホワイトリング 長野市真島総合スポーツアリーナ
審査会結果
審査員の寸評(実技)
この度、長野市真島スポーツアリーナ「ホワイトリング」に於いて、令和6年2月17日七段、18日六段の審査会が実施されました。先ず七段・六段に於いて見事に合格されました皆様には心よりお祝いを申し上げます。この結果は日頃の修錬の賜物と思います。剣道は生涯剣道です、更に上を目指して精進して頂きたいと思います。また、残念な結果となられた皆様には、これを良い機会と捉えて次回合格できますよう、より一層の努力精進を重ね挑戦されます事に期待します。
今回、私は第三会場を担当させて頂きましたが、感じたことを述べさせていただきます。
1、準備
審査の着眼点で、『正しい着装と礼法』とありますが、立合いの前に確りと準備をして下さい。面紐の長さは結び目から40㎝以内、手拭いが頭からヒラヒラ、袴の裾が前上がり、垂を締めた後の腰辺りの剣道着と袴の皺、色あせた剣道着・袴、自分勝手の礼法や着装によって、風格・品位が損なわれています。事前の準備点検を万全にして審査に臨んで下さい。
2、立合い(七段1分半、六段1分)
立ち上がりからすぐさま技の応酬で、無駄打ちが多く見受けられ、初太刀の重要性を全く重視していません。
先ず、蹲踞から立ち上がり、充実した気勢、気魄によって相手を攻め、崩し、動かし、引き出す(相手を遣う)、ことによって打突の機会が生まれ、捨て身で技を打ち出すことが大切です。常に気力の充実を図り、機を捉えて打ち切ることを心掛けて頂きたいと思います。
3、身体の崩れ
打突は、適正な姿勢で打突しなければなりません。小手を打った時、胴を打った時、身体が崩れる方が多く見受けられます。身体が崩れないようにするにはどうしたら良いか、稽古で体捌の工夫も取り入れて精進してもらいたいです。
終わりに、次回、実技合格者となるために「初心、忘れるべからず」です。基本に帰り、稽古は嘘をつかないので「打って反省、打たれて感謝」の気持ちを忘れず、常に謙虚に日々努力精進稽古に取り組んで下さい。
審査員の寸評(剣道形)
令和6年2月17日・18日、長野市ホワイトリングで実施された標記審査会についての所感を述べます。
はじめに 全般的に見て、順序・形はおおむね良好でしたが、七・六段といえば指導者であり、それにしては修錬不足で剣道形の重要な要素である段位にふさわしい「迫真性」「重厚性」に欠如のある者が散見されました。
その結果、七段1名、六段3名の不合格が出たことは非常に残念に思います。
剣道形は約束に従って一定の形式と順序で修錬するものであり、終始真剣で相手と戦っているような、充実した気勢、気迫を持ち合気で行うことが重要であります。
次に 今後の修錬の参考にしていただきたく、いくつかの要点を挙げます。
一、立会前後の礼法所作事を適切に行うこと。
一、打太刀は仕太刀との関係と役割を理解すること。
一、五つの構えを正しく行うこと。正しい技は正しい構えから生まれる。
一、運足はすり足で行い音を立てない。打突時の後足の引き付けに注意すること。
一、間合は一足一刀の間合から確実に打突すること。
一、打突の時機は太刀の形は「機を見て」、小太刀の形は「入身になろうとするところ」を適切に打突すること。
一、打突は各本ごとの理合をわきまえ、緩急強弱を心得て、一拍子で打突。特に仕太刀は物打ちが部位に確実に届くよう打突すること。
一、残心は形に表す、表さないにかかわらず十分な気位で示すこと。
終わりに 剣道形はその理合を知らず技だけ練習しても効果はあがらず、加えて剣道形には強さ速さに変化があり、これを認識して行わないと、画一的で活気のない気の抜けた剣道形に陥りやすい。
すなわち技術・理合・気合・緩急強弱を心得てこそ初めて「迫真性」「重厚性」が備わった立派な剣道形が行えるのであります。
皆様の更なる精進を祈念し、寸評といたします。
行事概要
- 行事名
- 剣道七段審査会(長野)
- 開催日
- 2024年02月17日(土)
- 会場名
-
ホワイトリング 長野市真島総合スポーツアリーナ
〒381-2204 長野県長野市真島町真島2268-1
JR長野駅東口から車で約20分