審査会
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剣道七段審査会(京都)
- 開催日:
- 2024年04月30日(火)
- 会場名:
- 京都市体育館
審査会結果
審査員の寸評(実技)
京都市体育館にて4月29・30日に実施された六段・七段審査会は、六段受審者664名中、合格者は211名で合格率31.8%。七段受審者は631名中、合格者は173名で合格率27.4%という結果となりました。今回の審査会から、午前に高年齢の方から、午後に若い方からの審査方法の変更もあってか、近年にない高い合格率となりました。
なかでも、女性の合格率は六段35.6%、七段29.3%と、女性の受審者の勢いを感じさせる審査会となりました。今後の女性剣士のさらなる活躍を期待したいと思います。
今回、第4審査会場を担当しましたが、その所感を述べさせていただきます。
全体として皆様、よく稽古を積んでおられ、風格・構えともに申し分ない方が多かったと思いますが、残念ながら不合格となった方について申し述べます。
いろいろ原因はあると思いますが、一番気になるのは「攻め」です。「攻め」ることで相手を「崩す」、「居つかせる」、「引き出す」という『機会』をいかに作って有効打突を発するかが重要ではないでしょうか。
「攻め」なく、ただ技を仕掛けているだけでは審査員の心には響きません。
難しいとは思いますが、「攻め」ることを意識し、初太刀に全身全霊を懸けて「打ち切る」稽古を心懸けていただければと思います。
もう一点、気になるところがあります。
それは面紐の長さです。明らかに長い方、グレーゾーンの方を含めると、多くの方に見受けられます。もちろん、これだけで不合格とはなりませんが、マイナス要因にはなりますのでご注意下さい。
今回合格されました方々のさらなるご精進を祈念しますとともに、不合格となりました方々の次回の結果に期待をし寸評といたします。
審査員の寸評(剣道形)
本年京都での六・七段審査会での剣道形を担当いたしました。他の審査員の感想も含めて感じた点を申し述べます。
審査では六・七段共に全員合格されましたが、これで形は良しというわけではありません。受審者の多くは形の動作のみが出来たという段階です。
形はただ単に技を練習するためのものではありません。礼法から構え、目付け、足捌き体捌き、呼吸法、気迫、間合、打突の機会、打突の原形から残心まで剣道の大切な要素が全て包含されており、竹刀剣道の基本となるものです。したがって修錬するには、各動作は「正しくはどのようにするのか」を心得て実施することが大切です。
礼法は・構えは・目付けはどのようにするのか。間合に進むとは「先の気位をもってすり足で一足一刀の間合に進み気争いをする」。打突とは「打太刀は機を見て、小太刀の場合は入身にならんとするところを打突部位を気迫を込めて発声をし打つ(打つは切るの意)、それに対し仕太刀は、体を前後左右、斜めに捌きながら応じて物打ちで刃筋正しく打突部位を気迫を込めて発声を伴って一拍子で打つ」。残心は「打った後も気をゆるめることなく充実した気勢気位を持って相手を圧する」。
以上、一部の動作の理合を述べましたが、このように一つ一つの動作の理合を心得て修錬を重ねることにより、その効果は竹刀剣道に通ずるものと思います。
形を修錬するには、全日本剣道連盟が制定した『日本剣道形解説書』、その原本である大日本帝国剣道形増補加註、指導上の留意点、及び『剣道講習会資料』を熟読されるとともに、形に精通された先生の指導を受けることも必要です。
さらなるご精進をされますことを祈念いたします。
行事概要
- 行事名
- 剣道七段審査会(京都)
- 開催日
- 2024年04月30日(火)
- 会場名
-
京都市体育館
〒615-0864 京都市右京区西京極新明町1
阪急電鉄「西京極駅」下車 約150メートル 市バス「西京極運動公園前」下車 徒歩1分