
審査会
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剣道七段審査会(沖縄)
- 開催日:
- 2025年02月11日(火)
- 会場名:
- 沖縄県立武道館
審査会結果
審査員の寸評(実技)
沖縄県立武道館において2月11日(祝)剣道七・六段審査会が実施されました。日頃の稽古の成果が発揮され見事合格された方々には心からお祝い申し上げます。今後高段者としてなお一層稽古に励み更なる高みを目指して精進されることを期待いたします。また、今回残念ながら不合格になられた方々には、なぜ合格できなかったかを冷静に分析・反省し、次回に臨まれることを希望いたします。『剣道・称号段位審査実施要項』(段位審査の方法)2、六段から八段までの実技審査は、初段から五段までの着眼点に加え、➀理合②風格・品位とあります。このことが受審者と審査員の共通事項と共通理解であります。
このことから昇段審査は、審査員に自分の剣道を評価してもらい、その段位に相応しいと審査員が認めた時に合格することができます。そのためには昇段審査は修業年数や同じ技量を持った同年代同士が立合います。限られた時間(七段約1分30秒・六段約1分)の中で、着装・礼法・間合・攻め・機会等を総合的に評価されるものです。着装・礼法については、近年かなり受審者も気を配り、良くなってきたものと思います。今回審査員として気になったのは、“攻め”についてです。“攻め”と簡単に言っても、打つ(打突)がための攻めではなく、攻め勝って打つことを努力してください。“攻め”て相手を動かし、有効打突を得る。このことは、中々大変なことと思われますが、日々の稽古の中から育むしかありません。
また、有効打突の要件・要素を満たした素晴らしい一本。無理・無駄・無法・三無の剣道、理に適った、捨て身の打ちが大切です。勝負の歩合も必要ですが、七段位・六段位相当の打突であること、日頃の稽古において基本稽古を大事に修錬し、剣道理念に基づき、高い水準の剣道の中で、広める人、高める人を目指して、更なるご精武を期待し寸評と致します。
審査員の寸評(剣道形)
令和7年2月11日(祝)沖縄県立武道館において5年に一度の剣道七・六段の審査会が開催された。
七段審査については沖縄県での実施は初めてであり、合計128名が審査に臨んだ。1会場で午前中六段、午後から七段の実技審査、終了後2会場で剣道形の審査を行った。結果、六段は全員合格、七段は1名の不合格者が出たが次回審査で頑張っていただきたい。形の審査で全体を通して感じたことは、
- 気迫、発声が不十分で太刀筋に勢いがない。
- 正しい五つの構え(左右諸手上段・中段・下段・八相・脇構え)、小太刀半身の構え、構えを解いた時の剣先の高さ等が正確にとれていない。
- 打太刀、仕太刀の関係、太刀の「機を見て」「小太刀の入り身になろうとするところを」の理解不足
技術の面では
- 「抜く」「萎やし入れ突き」「巻き返し」「気当り」「すり上げ」、小太刀の「受け流し」「すり上げ、すり落とし、すり流し、すり込み」等の修錬不足が特に目立った。
具体的には
- 太刀一・二本目 引いて振りかぶる時、両拳より剣先が低い。
- 三本目 仕太刀の萎やし入れ突き、引き込んで突き返しがただの押えになっている。
- 五・六本目 鎬ですり上げが払いになっている。
- 七本目 打太刀の気当り、仕太刀の支えが全然意味をなしていない。
- 打突部位や足の運用が不正確。
- 太刀七本、小太刀三本とも残心が不十分で双方の呼吸が合っていない。
所作ごとでは仕太刀の小太刀の置き方や太刀・小太刀の持ち方等、指摘する事が多く見受けられた。
以上厳しい評価になりましたが七段・六段ともなれば指導者的立場です。能く能く自覚され、百錬自得に努めていただくことを望みます。また、剣道形は理合の宝庫です。剣道の悪癖を矯正し一段と品位、風格が見に付くものと確信します。
行事概要
- 行事名
- 剣道七段審査会(沖縄)
- 開催日
- 2025年02月11日(火)
- 会場名
-
沖縄県立武道館
〒900-0026 沖縄県那覇市奥武山町52
那覇空港から「ゆいレール」に乗車 奥武山公園駅にて下車、徒歩5分