審査会
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杖道七段審査会(東京)
- 開催日:
- 2019年01月17日(木)
- 会場名:
- エスフォルタアリーナ八王子
審査会結果
審査員の寸評
大寒目前の寒冷の中、東京では初めての会場、エスフォルタアリーナ八王子にて標記審査会が行われました。指定技は、七段は「全日本剣道連盟杖道」偶数の技6本、六段は奇数の技6本が指定されました。審査結果は七段46名中6名、六段56名中10名が合格されました。見事合格された皆様には日頃の弛まぬ修錬の成果が実り、心よりお祝い申し上げますとともに高段者として指導はもとより杖道の普及・発展にご尽力ください。また残念ながら念願成就には到らなかった方には今回をバネとして更なるご精進を期待申し上げます。
今回の審査を通じて特に感じたことを申し述べさせていただきます。まず第一に全体的に体力が低下しているように思われます。腕力不足により杖、太刀の打突時の手の内の冴え、威力が無く、また脚力の低下で体勢が崩れる方が散見されました。今後は正しい足捌き、打突部位を定めて杖・太刀での一拍子の素振りと補強運動による脚力、腕力、腹筋、背筋の増強を図ることが大切であると考えます。次に合格するために次の点を意識してください。
- 審査上の着眼点を理解しているか
- 基本技が正確に体現できているか
- 太刀、杖の構えが体得できているか
- 「打」「仕」の関係を理解しているか
「打」「仕」の関係は、打太刀は師の位であり、仕杖をリードするだけの正しい刀法が必要となります。太刀に対する考えを見直し充実した姿勢で打突できるいわゆる生きた太刀を目指して修錬を重ねていただきたいと思います。
次に相手に合わせようと打太刀、仕杖共に自分の拍子でマニュアル通りに動作するため形にとらわれて十分な技倆が発揮できず気剣(杖)体が一致せず迫真性に欠ける方が多かったように思います。今後受審される方は勿論、杖道を学ばれている方々は『全日本剣道連盟杖道解説書』を熟読され指導者や上位の方からの教えを素直に聞き入れて自己の技を点検し、個癖を矯め直す努力をされ、自分自身の本体を作り上げて下さい。「継続は己の意志の力なり」です。より一層のご精進を期待致します。
釣賀 敏郎
*この記事は、月刊「剣窓」2019年3月号の記事を再掲載しています。
行事概要
- 行事名
- 杖道七段審査会(東京)
- 開催日
- 2019年01月17日(木)
- 会場名
-
エスフォルタアリーナ八王子
〒193-0941 東京都八王子市狭間町1453-1
京王高尾線「狭間駅」下車、徒歩5分