審査会
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剣道八段審査会(東京)2日目
- 開催日:
- 2013年11月28日(木)
- 会場名:
- 東京武道館
審査員の寸評(実技)
東京八段審査会の第2審査会場を中心に、感じたこと、期待したいことを2点述べます。1 より充実した気勢
立礼から蹲踞、立上がり、気攻めと進み一本の打突に結びつく訳ですが、この間、気の勢いが十分に感じられません。これまで数十年の稽古を積み重ね修錬した成果を、審査にはより充実した気勢でもって臨んでほしいものです。それによって、良い実技内容が展開されるものと思います。
2 対応力の発揮
相手が先に仕掛けてきた場合、これを竹刀で受けるだけ、体をかわすだけ、打たさないだけといった対応が散見されます。これをすり上げ、返し等の応じ技で対応してほしいものです。例えその応じ技の強度が足りず有効打突に至らなくても、応じ技の習得体現状況に応じて総合的に評価されることと思います。
最後に、八段位は七段の延長線上にあるのではなく、品位・風格をはじめ「格」の域にあると考えます。意を新たにして次回を目指して下さい。
審査員の寸評(剣道形)
東京八段審査会で、実技合格者17名(1日目8名、2日目9名)の形審査を担当しましたが、全員が晴れて合格されました。心より敬意を表しお祝いを申し上げます。寸評を書くに当たり形に関して思い出したことを述べます。
平成8年4月に北陸地区剣道講習会が石川県立武道館で開催され、全剣連講師として谷 鐐吉郎・賀来俊彦・塚本邦英範士・岩立三郎(教八)・私が派遣された時のことです。講習会場で県剣連の方から、出来上がったばかりの刀(大小三振り)を用意しました。岩立・私に是非この刀で剣道形を打って欲しいと要望されました。刀を拝見しますと、刀身の美しい、傷一つない見るからに切れ味の良さそうな新刀でした。刃引で打ったことはありますが、真剣となると話は別です。流石に形合わせもないこと以上に怖さが立ち丁重に辞退いたしました。
剣連の方は、我々の心中を忖度されたのか傷が付いても結構です。形用に作ったのだから、後で刃引にしますと言っていましたが……。
八段は七段の上ではなく別格の段位であり、これ以上の権威はありません。八段は立場が一変します。剣道行事に関し、責任のある立場で活躍の機会が広がると思います。剣道界を正しく発展させる資格を与えられた以上は「実践躬行」一層のご精励を期待いたします。
行事概要
- 行事名
- 剣道八段審査会(東京)2日目
- 開催日
- 2013年11月28日(木)
- 会場名
-
東京武道館
〒120-0005 東京都足立区綾瀬3-20-1
東京メトロ千代田線「綾瀬駅」下車 徒歩5分