公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

審査会

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剣道七段審査会(山梨)

開催日:
2022年02月19日(土)
会場名:
小瀬スポーツ公園 武道館

審査会結果

受審者数 合格者数 合格率 再受審者数
606 113 18.6% 3

合格者氏名一覧

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審査員の寸評(実技)

 令和4年2月、戦国武将・武田信玄ゆかりの地、山梨県甲府市に於いて、万全の感染防止対策実施の下、七・六段審査会が実施されました。 

 審査会当日、審査員研修会が開かれ審査に於ける「共有すべき事項」について真砂 威副会長よりお話があり、審査員相互間で認識の統一が図られ審査開始となりました。審査内容については、私が担当した会場で拝見して感じた事を申し上げます。今後の参考としていただければ幸甚に存じます。

 まず初めに申したい事は「正しい基本を身に着けていただきたい」と云う事です。七・六段ともなると、当然指導者の立場となります。礼法・着装・所作事を含め、示範しながら身を持って指導に当たらなければなりません。今回は残念乍ら、着装が悪かったり、竹刀が回ったり、柄頭を極端に余している方や、気剣体一致していない打突等が散見されました。

 それから「攻防について」です。蹲踞から立ち上がって、動(やや)もするとすぐに打突に移ってしまう方が結構見られます。立ち上がりは姿勢を正し、気迫十分の気持ちで相手の出方を探るが第一、普段の稽古時から「先の気位」で攻防に努めること。機会を捉えた時は瞬時に判断して打突に繋げる、正に「瞬息、心気力一致」の打突を心掛け、打ち切る様にしてください。簡単には行きませんが、いろんな相手と稽古したり、また見取り稽古中でも人の長所は素直に取り入れ、そして工夫・研究して自分流に身に着けると攻防にも幅が広がり、更なるレベルアップに繋がります。打突後の残心も気を弛めることなく、剣先で圧するような気位を持って残心を取る様に習慣付けてください。

 終りに、この度の審査会に当たり、コロナ禍の影響で制限が設けられる中、稽古不足による精神的不安を抱え集中して受審出来なかった方もおられたようですが、早期のコロナ禍終息を願い、次回は皆様の目標達成となる事をご祈念申し上げ、寸評といたします。

松下 吉進

審査員の寸評(剣道形)

 山梨小瀬スポーツ公園武道館で行われた審査会で剣道形を担当しました。その所見を述べます。

 まずコロナ禍の下で十分な稽古もできない中、北海道や沖縄を始め各都道府県から受審された皆様の剣道に対する情熱と真摯な気持ちで挑戦する姿に接し感銘を受けました。特に生涯剣道をめざして励んでいる高齢者の皆様には頭が下がる思いでした。

 六・七段ですから形で不合格者も出ましたが、高齢者の実技合格者の形は一本一本丁寧に理合に則った緊張感・気迫感が体現されている姿はみごとなものでした。これからも形に含まれている理合・品位・風格を十分理解して作法の規範として所作を身につけて下さい。今回の形審査でまだまだ具体的に注意しなければならない点を述べます。

1.立合の所作
2.構え(身構・気構)の充実
3.打突の部位(どこを打つのか、突くのか)
4.物打ち
5.間合
6.一拍子
7.構えから打突する気の流れ(吸気丹田呼気)
8.無駄の無い足さばき
9.機のとらえ方
10.小太刀の入身にならんとする所
11.小太刀の構える時の左手の所作、四指をそろえて腰に取る
12.仕太刀が小太刀を取りに行く時の打太刀の動作等

 作法の規範を動作として身につけて指導者として自信を持って指導できるように精進してください。合格されました皆様誠におめでとうございました。益々の活躍を期待しております。

加藤 浩二
*この記事は、月刊「剣窓」2022年4月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
剣道七段審査会(山梨)
開催日
2022年02月19日(土)
会場名
小瀬スポーツ公園 武道館
〒400-0836 山梨県甲府市小瀬町840
JR中央線-甲府駅下車、南口よりタクシーで約20分/JR中央線-甲府駅からJR身延線へ乗り換え、南甲府駅よりタクシーで約10分
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