公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

審査会

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剣道七段審査会(京都)

開催日:
2022年04月30日(土)
会場名:
京都市体育館
受審者数 合格者数 合格率 再受審者数
572 175 30.6% 1

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審査員の寸評(実技)

 去る4月29日(六段)・30日(七段)に京都市立体育館において、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期して審査会が実施されました。私は第2会場で審査に携わった者としてその所感を述べます。

 初めに合格された皆様にお祝いを申し上げます。また図らずも不合格となられた皆様には捲土重来を期して再度の挑戦をお願いしたいのであります。

 剣道六段からの審査には、①理合、②風格・品位のさらに高度な技術が求められます。これらは特別なことではなく、正しい剣道でなくてはならないと言えます。「攻めて打つ」の一言でありますが、「攻め」の工夫が大事であります。自分の攻めによって相手がどうなったか、攻めが効いているのかいないのか。これらの判断は「溜め」の部分で調整します。そして「打ち切る」ことが最終の仕上げになります。「攻める」「溜める」「打ち切る」これを正しく行うことが出来れば良い剣道になると思います。正しい剣道を日頃から意識して稽古することが、合格の秘訣であると思います。それが体得された時、無意識の技が冴えるのです。審査の時だけ意識しても駄目だと思います。

 今回の審査でも、相手の隙も無いのに自分の調子だけで打っている人や無理な打突をしている人、さらには無駄打ち等が多く、理に敵った打突をしていない人などが散見されました。反面コロナ禍での稽古不足ではありますが、それを感じさせない受験者も多数おられ、心強く感じた次第であります。

 今回の審査では六段の合格者142人、七段の合格者175人という審査結果であり、さらには七段の合格率にあっては30・6%という好成績が注目されるところであります。また女性剣士の合格率も向上している点が見受けられました。今後とも皆様方の益々のご精進を期待して寸評にかえさせていただきます。

田中 早苗

審査員の寸評(剣道形)

 京都市で行われた剣道形審査について所感を述べます。
審査結果は六段全員合格、七段は2名不合格でした。

 剣道形は、理合、気迫、一拍子の打突、鎬の使い方、目付、残心等々が求められますが、今回は、ごく基本的なことで身につけてほしいことを記します。

◦入退場時、二刀は平行に持つように。また、歩行時は二刀を持った手を振らないよう
 に注意。

◦帯刀時、木刀が水平にならないように。

◦剣先の高さについて。
(1)構えを解いた時の剣先が高い。
(2)脇構えのときの剣先が特に高い。
(3)四本目の切り結びの位置が高い。

◦太刀が相手の打突部位に届いていない。

◦すりあげと払いの違いを知ってほしい。

◦七本目終了後、仕太刀は後退りに小太刀のある位置に移動するが、このとき、打太刀
 は蹲踞して待つこと。

◦五つの構えと小太刀中段半身の構えを正しく身につけてほしい。

 以上いくつか列記しましたが、これら細かい所作、作法ともしっかりと身につけてほしいものです。多少おろそかになってきているのではと思われます。
終りに、剣道形を学ぶには、指導者のよき指導を受けることが大切です。今後、指導者として一層の研さんとご精進を期待します。

西出 功
*この記事は、月刊「剣窓」2022年6月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
剣道七段審査会(京都)
開催日
2022年04月30日(土)
会場名
京都市体育館
〒615-0864 京都市右京区西京極新明町1
阪急電鉄「西京極駅」下車 約150メートル 市バス「西京極運動公園前」下車 徒歩1分
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