審査会
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剣道八段審査会(東京)2日目
- 開催日:
- 2014年11月28日(金)
- 会場名:
- 東京武道館
審査員の寸評(実技)
この度は第3審査会場を担当しましたが、感じたことを述べます。いきなりお互いに近間(打ち間)に入り技を出しており、見込打ちで理もなく無駄、無理打ちが多く充実した気勢も欠けていました。遠間、一足一刀、近間(打ち間)それぞれの働きがあります。
特に大切なことは、一足一刀の間から中心を攻め、打ち間まで攻め崩しが出来ているかです。
打ち間まで攻めた瞬間隙を見出し、相手が居ついているか、打ちに出てくるか、退くかを察知、判断し万全の体勢で、対応できる「溜め」を作り、先、後の先(先の後)で面に出てきたら、すり上げる、出小手、応じ返し胴に変化する。技は勝手に遣うものでなく、相手の出方で遣って欲しいものです。また隙は長い時間あるものでなく、相手とピンポン玉のやりとりと同じで一瞬しかありません。
審査は平素の稽古がそのまま表れるもので、近間での打ち合い稽古ばかりしていたのでは、この攻め崩しが自得出来ず、合格の可能性は低いと思います。下手を遣い、一足一刀の間から打ち間までの攻め方を工夫し、次回を目指して下さい。併せて、少し心の面も修行されることをお勧めします。
最後に、基本を習得することから応用が生まれ、応用を高めるには、より深い基本が必要ということを念頭に置いていただきたいと思います。
渡邊 哲也
*この記事は、月刊「剣窓」2015年1月号の記事を再掲載しています。
行事概要
- 行事名
- 剣道八段審査会(東京)2日目
- 開催日
- 2014年11月28日(金)
- 会場名
-
東京武道館
〒120-0005 東京都足立区綾瀬3-20-1
東京メトロ千代田線「綾瀬駅」下車 徒歩5分