公益財団法人 全日本剣道連盟 All Japan Kendo Federation

審査会

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杖道六段審査会(東京)

開催日:
2025年01月24日(金)
会場名:
江戸川区スポーツセンター

審査会結果

受審者数 合格者数 合格率
97 15 15.5%

合格者氏名一覧
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審査員の寸評(実技)

 1月24日(金)大寒期のなか、江戸川区スポーツセンターに於いて標記審査会が開催されました。

 審査指定技は七段が七本目・霞~十二本目・乱合、六段が六本目・物見~十一本目・乱留で行なわれました。

 結果は七段64名中16名、六段97名中15名の方々が合格されました。今後、高段位者として全剣連杖道の普及発展にご尽力されますことを期待致します。今回の審査を通じて特に感じたことを述べさせて頂きます。

 まず、相手に合わせようと「打」「仕」共に自分の拍子でマニュアル通りに動作するため、形に囚われすぎて十分な技倆が発揮できず気迫に乏しく、張りのある気合を伴った打突が少なく、迫真性に欠ける方が多かったように思います。

 また、全体的に体力が低下しているように思われます。腕力不足により杖、太刀の打突時の手の内の冴え、威力がなく、また脚力の低下で体勢が崩れる方が散見されました。

 今後は正しい足捌き、打突部位を定めて杖、太刀での一拍子の素振りと補強運動による脚力、腕力、腹筋、背筋の増強を図ることも必要であると考えます。

 次に今後昇段を目指す方々は次の点を意識して下さい。

  • 審査上の着眼点を理解しているか
  • 太刀、杖の構えが体得できているか
  • 基本技が正確に体現できているか
  • 打」「仕」の関係を理解しているか

 「打」「仕」の関係は、打太刀は師の位であり、仕杖をリードするだけの刀法が必要となります。太刀に対する考えを見直し、充実した姿勢で打突できるいわゆる生きた太刀を目指して修錬を重ねていただきたいと思います。

 今後受審される方は勿論、杖道を学ばれている方々は、もう一度基本、原点に帰り基本動作一本一本に全精力をかけ、高い境地(理合・風格・品位)に進むには基本の修錬に起因することが極めて大きいです。

 形を修錬するには『全日本剣道連盟杖道(解説)』を熟読され、指導者や上位の方からの教えを素直に聞き入れて自己の技を点検し、個癖を矯め直す努力をされ、自分自身の本体を作り上げてください。

 段位審査の合格は受審者の努力にかかっております。「堂々たる杖道」を目指して更なるご精進を期待致します。

釣賀 敏郎
*この記事は、月刊「剣窓」2025年3月号の記事を再掲載しています。

行事概要

行事名
杖道六段審査会(東京)
開催日
2025年01月24日(金)
会場名
江戸川区スポーツセンター
〒134-0088 東京都江戸川区西葛西4-2-20
東京メトロ東西線-西葛西駅下車、徒歩6分/JR新小岩駅南口から都バス「小島経由・西葛西行き」西葛西駅下車、徒歩6分
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