審査会
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杖道六段審査会(山形)
- 開催日:
- 2016年08月26日(金)
- 会場名:
- 天童市スポーツセンター
審査員の寸評(実技)
8月26日、山形県天童市スポーツセンターにおいて残暑厳しい中、標記審査会が開催されました。審査指定技は、六段が六本目「物見」~十一本目「乱留」、七段が七本目「霞」~十二本目「乱合」で行われました。審査結果は、六段は24名中8名、七段は21名中5名の方々が合格され、今後、全剣連杖道の普及発展に、ご尽力されますことを期待します。
今回の審査から感じたことを述べさせていただきます。六段・七段の受審者に共通して言えることは、審査当日に今まで一度も稽古をしたことのない相手との組合せにより、相手に合わせようと打太刀、仕杖共に自分の拍子でマニュアル通りに動作をするため、形かたちにとらわれて充分な技倆を発揮できず、気剣体、気杖体が一致せず迫真性に欠ける方が多かったように思います。また、「打」「仕」の関係が乏しく、「仕」が先に始動している方が散見されました。「打」「仕」の関係は、「打太刀」は師の位であり、「仕杖」をリードするだけの刀法が必要になります。特に悪い例として「相手に届かない太刀」「振りかぶりに無駄がある太刀」「二拍子の太刀」等、刀法が未熟なために「仕杖」が活かされなく理合に反した拙い演武になってしまいます。太刀に対する考えを見直し充実した気勢で打突できる生きた太刀を目指して修錬を重ねていただきたいと思います。
残念ながら合格されなかった受審者を含め、今後昇段を目指す方々には、もう一度基本、原点に返り、自分自身の本体を作り上げて下さい。形武道の根底をなすものは基本であります。高い境地(理合・風格・品位)に進むには基本の修錬に起因することが極めて大きいです。それは礼法から始まり姿勢、構え、気位、目付、足さばき、体移動、呼吸法、間合、気迫、残心等の各要素を、どのようにするのが正しいかを『全日本剣道連盟杖道解説書』を熟読され、稽古を重ねて正しい動作を身につけて下さい。
段位審査の合格は受審者の努力にかかっております。特に六段以上の審査については相当の覚悟を決めて修錬する必要があります。今後も講習会等に積極的に参加され正しい指導を受け、他の地域の同段位の多くの方と稽古を重ねて下さい。
行事概要
- 行事名
- 杖道六段審査会(山形)
- 開催日
- 2016年08月26日(金)
- 会場名
-
天童市スポーツセンター
〒994-0004 山形県天童市大字小関1230
JR天童駅より徒歩20分