審査会
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剣道七段審査会(愛知)
- 開催日:
- 2015年05月16日(土)
- 会場名:
- 名古屋市枇杷島スポーツセンター
審査員の寸評(実技)
このたび名古屋市で行われました審査は、七段17・0%、六段23・2%という実技合格率となりました。この結果は、受審者の方々の日頃の修錬の賜物と思います。また残念な結果になった方々に対し、今回第三会場を担当して感じたことを述べさせていただき、今後の参考していただければと思います。一、打突と残心
打突と残心について、相手を無視した自己中心的な打突が散見され、打突後の残心にも不十分な点が見受けられました。剣道では偶然の打突ではなく、意図的に「攻めて打つ」ことが大切です。「三殺法」が集約された形の「攻め」によってできた相手の構えや心の隙に、身を捨てて打ち切る打突をし、技のまとめができるよう平素の修錬が大切です。
二、初太刀
誰と稽古するときも、常に初太刀をとることを意識しなければなりません。「初太刀千本の価値」といわれます。良い姿勢良い構えから、初太刀を取り、初太刀を許さない強い気持ちで稽古内容を充実させていくことを心がけてください。
三、着装と礼法
着装、礼法についてはおおむねできていましたが、面・小手紐が長かったり、剣道着の後ろ姿が乱れている受審者も散見されました。これからの剣道界の中心となっていただく大切な指導者として、また、剣道文化の継承者としての自覚をもち、高い水準の剣道を目指していただきたく思います。
まとめとして、理にかなった稽古の積み重ね、懸かる稽古の重要性を忘れずに、剣道の原点である剣の理法を学ぶ意義を認識し、「堂々たる剣道」を目指し、ますますご精武されることを期待して寸評と致します。
審査員の寸評(剣道形)
愛知の審査会での形の審査を担当いたしましたので、他の審査員のご指摘も含めて所感をのべさせていただきます。
形は技の組み立て総てが約束に従ってできています。故に順序を覚えてれば、形はできるという甘い考えの方が多いのですが、これは間違いです。形は剣技の最も重要な基本的な理合を示すもので、剣技の原理、原則ともいえるものであるからです。
剣道の古訓に、「理業一致」というのがあります。これほどきびしい命題はないといわれています。業わ
ざはすべて理にかなわねばならぬと、また「気剣体一致」とも、気剣体一致した業で相手を打つことが技術の最高目標であると教えています。
何事にも基本の確立が目的達成の最短コースであることは疑いありません。錬って、錬って、錬りあげることです。
七段審査については、全体に気迫も充実し動作も活発で大変良かったと思います。
六段は若手の皆さんは、気迫のこもった伸び伸びとした形で良かったと思いますが、50歳以上のところは細かいミスもみられ、練習不足の感がしました。どうか指導者にふさわしい形を身につけていただきたいと思います。
次に掲げる事項について一層の修錬をお願いします。
〇太刀の形、機を見て。小太刀入身になろうとするところ。
〇左足の引きつけ、打突部位を正しく打つ。
〇すり流し刷り込み。
どうか日本剣道形解説をしっかり勉強してください。「師は弟子の10倍を知れ」、頑張ってください。
行事概要
- 行事名
- 剣道七段審査会(愛知)
- 開催日
- 2015年05月16日(土)
- 会場名
-
名古屋市枇杷島スポーツセンター
〒451-0053 愛知県名古屋市西区枇杷島1-1-2
(1)名鉄 名古屋本線 栄生駅又は東枇杷島駅下車 徒歩7分(2)市バス (名古屋駅) レモンホーム10番のりば発 4系統循環 レモンホーム11番のりば発 117系統循環 枇杷島スポーツセンター下車