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平成13年11月号 第172回

全剣連設立50周年記念行事の骨格固まる

去る9月22日、東西対抗剣道大会の前日、前橋市で開かれた理事会で、来年迎える全剣連設立50周年記念行事の大綱が承認され、具体的計画の準備に取り組むことになります。

まず、記念式典、祝賀会は平成14年11月末か12月はじめに都内ホテルで行います。ここでは先人の慰霊、功労者の表彰や感謝状贈呈なども行われましょう。

つぎに記念剣道大会を11月2、3の両日日本武道館で開催します。この2日間に例年3日に行う全日本剣道選手権大会のほか、選抜剣道八段優勝大会、各種演武などを行います。日程の割振りや、内容はこれから検討します。

すでに作業が進められている「剣道史」「全剣連五十年史」の出版は、行事に併せて完成させます。

また具体化にいくつかの障害があり、構想が停滞している、本部道場の建設計画にめどをつけるほか、併せて資料室より規模の大きい、剣道博物館[仮称]の構想を作り、一部着手することを考えています。

このほか40周年の際行った、ポスターの公募や毎年続けている写真コンクールのほか、いくつかの文化的行事も、きめ細かく考えて行きます。

また21世紀を迎えての全剣連の今後の進み方を審議し、これを織り込んでの、寄附行為の見直しも議論に上って来ています。

記念事業に必要な資金の裏付けですが、道場建設は現在全剣連が蓄積している、積立金で概ね賄えるはずです。その他来年度の特別予算を組んで行くことになります。費用をまかなうために、補助金も増加申請を行いますが、一部に一般からの協賛を期待することも出てきましょう。いずれも新しい担当役員で検討、成案を急ぎます。

ぐんま武道館にて熱戦を展開した東西対抗剣道大会

全剣連の4つの大きな大会と位置付けられる東西対抗剣道大会は、全国主要都市を巡回する唯一の大会です。第47回を迎えた本大会は、前橋市の新装成ったぐんま武道館で、全国から80名あまりの実力剣士を集めて9月23日に開催されました。

試合は初めから一進一退の接戦が続き、副将戦で東軍の勝利が決まるという、近年にない対抗試合らしい展開となりました。一方が連勝しても、3人目では相手が取り返すということの繰り返しで、20組の試合を終えた所で同点、西軍が1点リードで12組の八段の試合を迎えました。四将戦を終えてまた同点、そこから東軍が連勝して、勝ちを決めました。

勝負を強調しましたが、この大会は日本の剣道界の水準を示すことが期待される選抜試合です。見るものも内容に期待する所が大です。この面でも高い水準の選手の真剣な試合ぶりが、観戦者の期待に応えてくれたと言えましょう。中陣までの対戦では、試合に実績のある選手の活躍が目立ちました。ただ全体を通じての迫力という点では、昨年の大会には少し及ばなかったというのが、率直な印象として残りました。

試合には出場選手の選考経過も微妙に影響してきます。大会に出る選手は、各剣連からの推薦選手を、東西の選考委員会で選んで決定します。剣連では有力候補の中から順番に推薦という傾向になりやすく、選考委員会も、なるべくそれぞれの剣連からも1人は出したいと配慮されがちです。

今回の西軍はすべての府県から選手が出ていますが、東軍では選ばれなかった県がいくつかありました。東軍が1点差で勝ったのは、このさじ加減が微妙に影響したかもしれません。来年の全剣連50周年に静岡県藤枝市で行われる大会には、文字通りの優秀選手による記念大会にする案が出てきましょう。

ともあれレベルの高い試合を展開された選手各位、地元群馬県剣連のご尽力にお礼を申し上げます。

来年の明治村剣道大会を全剣連が協賛

愛知県明治村の剣道八段の優勝大会はすでに25回の歴史を重ねました。金沢市の旧制第四高等学校の道場を移築した、博物館明治村の武道場無聲堂で行われてきたこの大会は、明治村に愛知県剣連が協力して独自の運営で続けられてきました。毎年開催する八段クラスの優勝試合としては唯一のものであり、レベルの高い大会として評価されてきました。

これまで全剣連は後援という精神的応援の立場に止どまってきましたが、明治村側からの要請を受けて、補助金による支援を第26回大会について行うことを理事会で決定しました。大会は従来の方式により、来年4月14日に明治村で開催され、全剣連は協賛の立場で取りあえず応援をさせてもらいます。

次回大会以後の運営をどうするかについては、来年度の大会後に関係者で相談していくことになります。

全日本杖道大会の参加者増加して盛会

10月7日に東京・江戸川区スポーツセンターで開催された第28回全日本杖道大会は、七段までの試合に、個人演武参加者を含め、前回より100人増加の過去最高600人の参加を得て盛大に行われました。まだ参加者のない県が、20もありますが、普及は順調に進んでいることが伺われました。

秋の称号審査の準備進む

新しい称号・段位審査規則に基づく称号審査のうち教士審査については、昨秋に続く第2回のものが11月に行われ、筆記試験は11月17日に、昨年と同じ東京都、神戸市、福岡市のほか、今回は札幌市に会場を設けて行います。今回は受審者は大幅に増加、剣道251名、居合道24名、杖道2名が挑戦されます。実施要領は「剣窓」10月号に掲載されています。ご成功を祈ります。

香港で国際剣連アジア地区審判講習会開催される

一昨年のソウル市、昨年の台湾・高雄市に続く標記講習会が9月29、30の両日、香港島の体育館で開催されました。主催者側役員、講師のほか、韓国からの15名を筆頭に日本、台湾、地元香港ほかの審判要員合計50人が参加、熱心に受講、研究を重ね成果が上がったとのこと何よりと思っています。

新しい出発となった警察剣道選手権大会

最近の社会情勢への対応の観点から、警察実科の見直しが進められた結果を踏まえての、警察剣道選手権大会が、柔道とともに10月4日に日本武道館で開催されました。いうまでもなく警察剣道は、歴史的にも、現在においても大きな勢力であることはご承知のとおりです。

先般の東西対抗剣道大会へは警察官が全体の半数選ばれており、全日本選手権大会では出場者の3分の2を占めるのが常です。この意味でこの大会の内容は、日本の剣道の水準と質を窺う意味でも重要です。今回は試合方式が改められ、一本勝負で勝敗がつくまで行うという方式が導入されました。

大会の結果は準決勝で前年を含め過去6回優勝の宮崎正裕選手を下した、寺地四幸選手(警視庁)が初優勝、女子は朝比奈静香選手(警視庁)が2度目の優勝をしました。

内容としては名勝負というより、勝ちを争う緊迫感が迫る試合ぶりでした。一本勝負の方式は予想通りの効果を発揮したようです。もっと各方面で採用してしかるべきと感じます。

断片

(1)同時多発テロ被害へ見舞い金

9月に発生したテロにより蒙った人的、また経済的被害に対し、全剣連は見舞金を贈呈することにし、理事会に図った上、日本赤十字社を通じて、米国赤十字社に対し、米貨3千ドルを寄付しました。

(2)衣替えした広報・編集小委員会を開催

新しい業務の体制として、従来の編集委員会は広報 ・編集小委員会に改められ、広報全般にわたる事項を検討する、正式の専門委員会として発足しました。その第1回委員会を10月2日に北の丸分室で開催しました。この席上、先月のホームページへのアクセスは12万件、そのうち4分の1から5分の1は海外からのものであるなど急激な増加の状況が報告されました。

また「剣窓」については9月号販売部数が、1万2千弱、この数か月の趨勢は、年率に換算10%を越える程度の増加はしていることが報告されました。情報革命が進みつつある中、この「剣窓」も新たな役割を期待されることになります。なお発行日を繰り上げ毎月中旬にする方向で試行中です。

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