年明けとともに4月からの事業への取り組みに全剣連は早くも追い回されています。国の新年度の政府予算案はすでに多くの論議の末に決まりましたが、全剣連も来年度予算の編成に着手する時期になりました。基本的には新年度は役員任期の2年目であり、取り組んだ業務に油が乗る時期であり、成果をあげる年になるべきです。
まずは教育・指導の充実が重点ですから、地方に軸足の重心を移した講習事業の実績を吟味しつつ、新年度の実施計画を立てることになります。その中で教員、女子への講習は前年度の計画で良いか充実の方向で検討の対象になりましょう。
世界大会を年末に控えての強化活動には力が入りますが、2年目になる若手剣士の強化訓練には注目して行きたいと思います。
教育事業として平成7年に白紙から始まった社会体育指導員認定講習が満10年を経て上級認定に到達しました。この事業のさらなる発展を期待して、記念行事を行いたいと思います。今日に至る関係者の労にも報いることも大事ですが、ただのお祭りに終らせたくありません。
称号・段位の審査業務は進展しつつありますが、五段以下の地方の委任審査についての実態把握を進め、それぞれの剣連でも改善が進んでいることも念頭に結論を得ることにしたいと思います。
文化関係事業は充実させることを希望しますが、昨年の万博の経験、また派生した仕事の成果を生かしたいと思います。
さて日本の剣道の実態は分かっているようではっきりしません。冒頭の寒稽古の状況なども分かりませんが、日本の剣道人口を聞かれても、自信ある答ができません。それらを含め全般の剣道の状況を知るための総合調査にいずれは取り組むべきと感じていましたが、そろそろその時期を迎えたのではないでしょうか。今後の剣道の普及、発展を図る上で何より必要な基礎情報を得たいものです。剣道の国勢調査とでもいうべき事業になります。
以上念頭に浮かんだことを並べましたが、現在の業務の進展方策と併せ、周知を集め財政事情も考えつつ具体案に持って行きます。 |