新年のご挨拶は、例年にならい巻頭言に譲ります。
執筆しているのは12月中旬、今年は九段坂の街路樹はまだ黄一色に彩られています。地球温暖化が議論され、北極海の氷が年々溶けているという米国での調査結果が報じられていますが、これも地球全体の調査と結果解析できるような技術の進歩に依るものです。今や地球全体が人類にとって小さくなったことを感じます。昔横行した天動説を信じる人はいませんが、これに近い思考には良くお目にかかります。亥年であっても猪突キ(豕+希)勇の猛進は避けなければなりません。
その地球各地の国々から愛好者が馳せ参じての「第13回世界剣道選手権大会」で、日本選手団は女子個人・団体、男子個人で立派な内容で勝利を飾りましたが、男子団体で不覚をとり、三位にとどまったのは、海外剣道のレベルアップを喜ぶ反面、日本の剣道界にとっての内外の期待を裏切った歴史的屈辱と受け止めなければなりません。
まもなく冬至から年の瀬を迎えます。皆さんのご健勝を念じます。 |