この大会は昭和27年秋に発足した全剣連が、初めての全国大会として企画し、翌年5月に京都旧武徳殿で開催された最も古い大会です。
その後会場を大阪に移して続けられ、本年第55回を迎えました。平成10年から女子剣士2名を加え、職業、年齢別に7名の選手の組み合わせで、各剣連が総力を競う大会になっています。
昨年に続く連覇を目指す東京都ですが、4回戦で意気盛んな千葉県に圧倒され、先鋒から3名が完敗して挽回成らず退きました。
準決勝戦は千葉県が、茨城県を圧倒、一方昨年3連霸を逸した岡山県が、充実した戦力を以て勝ち進み、地元大阪府に挑みました。この大会では前陣に配置される女子選手の活躍が戦勢を左右します。前陣の充実に定評がある両軍の実力選手の激突が興味を引きました。先鋒の馬場(大阪)が坪田(岡山)を下して機先を制し、接戦の末大阪府が決勝に進みました。
決勝戦は、3年前の二位が最高で初優勝を目指す千葉県が、古豪大阪府に挑戦しましたが、千葉県が素晴らしい元気で前陣で大阪府を制し、リードのまま後陣に進みました。副将同士の対戦で大阪府が二本勝ちし同点で優位に立ち、そのまま本数勝ちで千葉県を下し、4年ぶりで14回目の優勝を飾りました。
優勝戦らしい見応えのある試合でしたが、山場だった副将同士の試合での審判の判定に対する疑問として、判定は逆だったのではないかと言う所見が雛壇の大会関係者から出されました。もしそうであれば千葉県が初優勝を逃したことになります。判定は審判員の責任で行われていますから、試合自体は合法的に成立していますが、何か後味の悪いものを残した結末でした。
さてオシドリ剣士、今回も5組が活躍されました。大会の名物にもなったのは心強い限りです。 |