全剣連は、さる6月6日(月)の評議員会において選任された役員による理事会を、7月12日に東京・九段のホテルグランドパレスにおいて開催、会長以下の新しい体制の人事を決定しました。
今回の役員選任は、すでにご披露していることですが、財団法人としての全剣連の体制変化が予定され、しかも新体制への移行が政府の認可を必要とし、これから行う申請に対して、認可時期が予測できないことなどの事情もあり、主な人事は概ね現体制の移行によるという方針のもとに評議員会で選任されました。そこでこのような状況の下、現会長・副会長・専務理事は留任となりましたが、この中で目立つ人事は、日本体育協会会長の張富士夫氏に新たに副会長に就任して頂いたことです。張さんはトヨタ自動車の会長を務められるほか、財界関係で多くの役職をこなしておられますが、先般推されて日体協の会長に就任されました。
ご承知の方も多いことですが、張さんは学生時代から剣道に打ち込まれ、東大剣道部のキャプテンも務められた剣道人で全剣連顧問もお願いしておりました。剣道界をいわば本籍地として今後体育界を盛り立てて頂きたいと思います。
さて常任理事は全剣連の業務を実質的に支える仕事を担当する役職です。これまでの2年間の任期の間、皆さんには実に綿密、積極的に業務を処理・推進して頂きました。しかし組織体としては適当に若返りも行い、能力と意欲のある方々に参画して頂くことも必要です。このためには年齢的に基準を設けることも行なわれます。
全剣連も慣例というべきものがあります。それは常任理事は70歳・審議員は80歳までといった所かと思います。しかし業務面の戦力の維持は重要で、杓子定規にこれを適用してはおりません。
これまでも行って来ましたが、全剣連業務における専門度を高めていくために、業務に熟達されたベテランの審議員に専門委員会の委員長を兼ねて頂くよう配慮しました。これまで担当業務の主任を務められる常任理事が、同じ専門委員長を務められる場合が多く、これが原則のように考える方もおられましたが、今回の人事ではここにベテランを多く配し、専門委員会の専門度を高める方向を狙っております。
これまでと同じく、称号・段位委員長に奥島快男審議員、アンチドーピング委員長には専門家である宮坂昌之氏、教育部会長には新任の小久保昇治審議員、試合・審判委員長に新任の田口榮治審議員をお願いしました。
業務担当としては、総務・情報・広報について岡本淳常任理事、財務・会計については東京都剣連会長に就任された浅野直道常任理事に引き続きお引き受け頂きました。普及担当は長尾英宏常任理事に委員長とともに留任、称号・段位担当は真砂威常任理事に引き続きお願いし、また指導委員長は網代忠宏常任理事、試合・審判は三宅一志常任理事、学校教育部は佐藤義則常任理事が担当され、いずれも新任です。強化、社会体育、国際は淺野修、目黒大作、佐藤征夫各氏が引き続き委員長とともに担当されます。長期構想、事業調整の両会議も引き続き加賀谷誠一、松永政美両副会長が担当されます。
居合道では異動が行われ、委員長は武田清房氏に交代し、併せて審議員に就任されます。岸本千尋審議員は退任されます。審議員にはこのほか田口榮治、小久保昇治、岩立三郎各氏が新任され、佐藤博信氏は退任されます。その他新しい方々の就任を願った方がおられますが、別掲記事でご承知ください。
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