最も厳しい段位審査として知られる剣道八段審査は、演武大会に先立つ5月1・2の両日、京都市立体育館で行われ、初日は790名の受審者に対し、一次合格者は69名でしたが、二次合格者は5名にとどまりました。2日目は874名の受審者が挑戦され、一次の83名が二次に進まれ、9名が合格されました。合計14名の合格で、1%を下回りました。合格者に60歳以上の方がおられなかったのは、久し振りのことかと見ます。八段審査は日本の剣道の最高レベルであり、この結果は多くの方に支持される所ではありましょう。不合格となられた方々の今後のご精進を期待し、再度挑戦して下さい。
七・六段について見ます。
七段は京都が975名の受審で、16.6%の合格率、名古屋は1,110名の受審で12.3%の合格率で、合計298名の新七段が誕生されました。
六段は京都が1,056名の受験で13.4%の合格率、名古屋は1,323名の受審で、合格率17.6%で合計375名が合格されました。
七・六段を通じてみると、名古屋の受審者が京都を上回っていること、名古屋と京都で七・六段の合格率が逆になっていますが、これは解析を要するところでしょう。
また大会に並行して3日(祝)に、杖道・居合道の八段審査が行われ、杖道2名、居合道10名の新八段が誕生しました。
続いて称号審査の結果をお知らせします。最高位の範士については、書類による厳重な審査が行われました。杖道は合格者なし。居合道は1名の範士が合格されました。
京都行事の最終日に行われた剣道範士の審査は、都道府県剣連から推薦された85名に及ぶ候補者について行われました。今回は審査規則で認められている全剣連会長による推薦は行いませんでした。10名の審査員による予備評価、この結果を勘案しての本審査を行い、審査規則に定める8名以上の合意により、6名の方が選ばれて、新範士が誕生しました。こちらも狭き門でした。
また教士・錬士はそれぞれの手続きを経て選考が行われ、合格者が決定されました。教士に課せられた筆記試験の成績が、今回は非常に向上しているのは喜ばしいことです。一方、錬士の審査の提出小論文において、依然として出題にそぐわぬものがあり、不合格になる方が後を絶たぬことは残念です。
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