総務・広報編集小委員会委員 國吉奉成
昨年、決勝で村山の4連覇を阻止し、2回目の頂点に立った坪田。あれからはや1年、今年はどんな戦いを挑むのか−29歳の坪田。
ちなみに出場選手の年齢構成は、最年長36歳、最年少18歳、平均年齢25歳である。その内訳は、大学生が15名、警察官14名、教員・会社員各12名、公務員・大学職員・講師・高校生各2名、その他3名という陣容である。今回初出場選手は26名と一番多く、2回目が10名、3回目が9名となっている。
坪田、昨年の戦いは、初戦から3回戦まで1本勝ちで進み、4回戦では先手を許すも逆転勝ちを果たし勢いに乗る。切れのある動きに鋭い気勢が加わった戦いで2度目の王座を射止めた。今年はさらに集中力を高めて連覇達成となるか、それとも前に立ち塞がる選手が表れるのか目が離せない。
第1ブロックは、上半分では昨年3位の片渕の存在が光る。下のパートでは今村、太田、新里、古室らベテラン選手が顔を揃える。特に初戦の太田−新里は見逃せない。
第2ブロック上には、昨年4連覇目前で阻止された村山が再び頂点をうかがう。村山は本大会最多出場の16回、それに挑むのは下のパートから下川か、それとも吉永、小池か。
第3ブロックは、昨年からの連続出場者が多く混戦模様。上には佐久間と坪田が2回戦で星をつぶし合う。また、その勝者にチャレンジするのは山下か。下では、鷹見・本部・佐合・吉田ら有力選手が鼻をつき合わせる。
第4ブロックは、昨年の大会でベスト16に上った選手が6名も揃う激戦区。上半分に中谷・庄島・松永・粉川・福田らが火花を散らす。中でも昨年3回戦で福田に敗れた松永、1回戦で粉川を破っての福田との雪辱戦なるか。下では、杉本が最有力と思われるが、初戦でかち合う最年少で高校生の星野との一戦は興味深い。
本大会には、8月28日〜30日、ブラジル・サンパウロで行われる第14回世界剣道選手権大会の選手10名中、新里・村山・下川・佐久間・坪田・鷹見・庄島が出場する。この世界大会の結果が本大会の行方を大きく左右するといっても過言ではない。
(文中敬称略)
※この文章は、月刊「剣窓」9月号に掲載されたものです。
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